2018.10.15

ウエスタン・カンファレンス プレビュー、2強の豪華戦力が群を抜く/NBA2018-19開幕特集④

今季のウォリアーズは、史上空前の戦力で史上4チーム目となる3連覇を狙う[写真]=Getty Images
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世界最高のプロバスケットボールリーグ、NBAの2018-19シーズンが10月17日(現地時間16日)に幕を開ける。82試合という約半年におよぶレギュラーシーズンを前に、バスケットボールキングではカンファレンス プレビューや注目チーム、プレーヤーランキングなどをお届けしていく。

NBA2018-19シーズン開幕特集④
ウエスタン・カンファレンス プレビュー、2強の豪華戦力が群を抜く

 第4回は、ウエスタン・カンファレンスのプレビューをお届けしていこう。昨季リーグトップの65勝を挙げたヒューストン・ロケッツ、3連覇を狙う王者ゴールデンステート・ウォリアーズを筆頭に豪華戦力を有する強豪が多い中、今季は8年連続ファイナル進出中のレブロン・ジェームズがレイカーズへ移籍。

 これにより、昨季まで4年連続で続いていたウォリアーズとクリーブランド・キャバリアーズによるファイナルの対戦カードはなくなることだろう。ロサンゼルス・クリッパーズの指揮官、ドック・リバースHCは『NBA.com』へこんなことを口にしていた。

 「私はゴールデンステートをプレーオフで破った最後のコーチなんだ。そして信じられないことに、私はイーストで最後にレブロンを倒したコーチでもある。本当に長い時間が経ったものだ。レブロンがどれだけイーストを支配してきたかがわかるだろう」。

2014年のプレーオフ1回戦。クリッパーズは第7戦の末にウォリアーズを撃破した[写真]=Getty Images

 リバースが指揮するクリッパーズは、2014年のプレーオフ1回戦でウォリアーズを第7戦の末に下した。翌15年以降、ウォリアーズはプレーオフのシリーズで、ウエストのチームに負けていない。

 また、10年にリバースHCが在籍していたボストン・セルティックスがイースト準決勝でレブロン率いるキャブスを4勝2敗で下してからというもの、レブロンが所属するチームは毎年イーストを制してきた。

 そのレブロンが加わったレイカーズは、過去5シーズン連続でプレーオフを逃しているものの、ブランドン・イングラムカイル・クーズマロンゾ・ボールといったヤングコアが着実に成長している。レブロンというリーグ最高のリーダーのほか、今夏レイカーズには実績のあるベテランが複数加わっており、プレーオフ進出の有力候補となっている。

 昨季のウエストは、第3シード(ポートランド・トレイルブレイザーズ)から9位のデンバー・ナゲッツまでわずか3.0ゲーム差と大混戦だったが、今季はますますプレーオフ争いが激化することが確実だ。

 それでは、予想順位表を見ていこう。
※チーム名は略称、選手の所属先は現地時間10月13日現在、カッコ内はディビジョン名

■2018-19 ウエスト予想順位表(8位までがプレーオフ出場ライン)
1.ロケッツ(サウスウエスト):予想勝利数60勝前後
2.ウォリアーズ(パシフィック):予想勝利数60勝前後
3.ジャズ(ノースウエスト):予想勝利数50勝前後
4.サンダー(ノースウエスト):予想勝利数50勝前後
5.レイカーズ(パシフィック):予想勝利数48勝前後
6.ナゲッツ(ノースウエスト):予想勝利数45勝前後
7.スパーズ(サウスウエスト):予想勝利数42勝前後
8.ブレイザーズ(ノースウエスト):予想勝利数42勝前後

9.ウルブズ(ノースウエスト):予想勝利数40勝前後
10.ペリカンズ(サウスウエスト):予想勝利数38勝前後
11.クリッパーズ(パシフィック):予想勝利数38勝前後
12.マーベリックス(サウスウエスト):予想勝利数35勝前後
13.グリズリーズ(サウスウエスト):予想勝利数35勝前後
14.サンズ(パシフィック):予想勝利数25勝前後
15.キングス(パシフィック)予想勝利数20勝前後

リーグトップ2の戦力を誇るウォリアーズとロケッツ

 ハイレベルなウエストのチームの中でも、頭一つ抜きん出ているのが王者ウォリアーズとロケッツだ。ウォリアーズはステフィン・カリークレイ・トンプソンケビン・デュラントドレイモンド・グリーンというビッグ4にデマーカス・カズンズというリーグ最高級のセンターを加え、史上空前の豪華戦力となった。アキレス腱断裂という大ケガからリハビリ中のカズンズは、具体的な復帰時期こそ未定ではあるものの、少なくともプレーオフ前までには復帰できる見込みとなっており、3連覇を懸けたプレーオフへ万全の態勢で臨むことができるだろう。

 ロケッツはジェームズ・ハーデンクリス・ポールというリーグ最高級のバックコート陣にキャリア平均24.1得点を誇るベテラン、カーメロ・アンソニーを加えた。また、ジェームズ・エニス三世やマイケル・カーター・ウィリアムズ、マーキーズ・クリスといった新戦力も加入し、昨季と同等以上のロースターを有している。おそらくロケッツはレギュラーシーズンにおいて、ウォリアーズを上回る成績を残すのではないだろうか。ウォリアーズはリーグトップの成績よりもプレーオフにベストコンディションで臨むことができるよう、主力の健康を維持することを優先させることが予想されるからだ。

 シーズンが進むにつれて、この2強に対抗できるチームが出てくるかもしれないが、現時点で今季のウエスト決勝カードにふさわしいのはこの2チームだろう。

昨季のMVPハーデン(左)、ポールというプレーメイカーと共にプレーすることとなったカーメロ(右)にも注目[写真]=Getty Images

レイカーズはウエスト第2グループでプレーオフ進出か

 ウエストの第2グループには、ジャズとサンダー、そしてレイカーズが入ると予想。昨季ウエスト準決勝に進んだジャズは、ドノバン・ミッチェルルディ・ゴベアという攻防の要を軸に、実力者を豊富にそろえており、リーグ屈指のディフェンス力を武器に今季もウエスト上位の成績を残すことが濃厚だ。

 サンダーも充実の戦力を誇っており、今季もウエスト上位争いへ入り込んでくるだろう。9月中旬に右膝を手術したラッセル・ウェストブルックは開幕戦に出場できるかは微妙ながら、ポール・ジョージスティーブン・アダムズらは健在。新加入のデニス・シュルーダーが先発ポイントガードに入り、ウェストブルック不在の穴を埋めるはず。

 続いて挙げたいのがレイカーズだ。新加入メンバーが多いため、シーズン序盤は連勝や連敗が交互に続くかもしれない。それでも、レブロンとラジョン・ロンドという、勝ち方を熟知したベテランがいることは大きな強み。試合終盤でこの経験が活きるだろう。昨季46勝を挙げたナゲッツも捨てがたいのだが、ナゲッツのベテラン陣(ポール・ミルサップアイザイア・トーマス)との比較でレイカーズを5位予想とした。おそらく、ここまでに挙げた6チームは、主力に長期離脱でもない限り、プレーオフに出場することとなるだろう。

経験豊富なレブロン(左)とロンド(右)はレイカーズにとって貴重なベテランだ[写真]=Getty Images

プレーオフ最後の座は昨季同等に白熱の予感、ルーキーの活躍にも注目

 プレーオフ残り2つの椅子を争うのは、スパーズ、ブレイザーズ、ウルブズと、ペリカンズとクリッパーズの計5チーム。デジャンテ・マレー、ロニー・ウォーカー四世などケガ人が続出しているスパーズは、22年連続のプレーオフ進出が厳しいと見る声もある。とはいえ、昨季カワイ・レナード(現トロント・ラプターズ)をシーズンの大半で欠いた中で47勝も挙げていることを加味すれば、決して悲観するものではない。トニー・パーカー(現シャーロット・ホーネッツ)やマヌ・ジノビリ(現役引退)を失ったものの、オールスターのラマーカス・オルドリッジとチーム最古参のパティ・ミルズを中心に現有戦力で勝ち方を見出すと予想したい。

 デイミアン・リラード率いるブレイザーズとアンソニー・デイビスを軸とするペリカンズは、リーグ有数のエースと強力な先発陣を抱えているとはいえ、上位に食い込むためには戦力面でまだ足りないような気がしてならない。ウルブズについては、何かと話題を振りまくジミー・バトラーが15日(同14日)にチーム練習へ参加。開幕戦をウルブズの一員としてプレーすることが濃厚なのだが、昨季のようなまとまりには欠ける恐れがあるため、昨季以上の成績は残せないかもしれない。スター選手はいないものの、選手層の厚いクリッパーズはプレーオフ出場争いに加わったとしても、上位8チームに入る込むことは厳しいか。

 マーベリックス、グリズリーズ、サンズ、キングスは、それぞれ注目点こそあるものの、今季のプレーオフ出場は厳しいだろう。マブスはルカ・ドンチッチ、サンズにはディアドレ・エイトンという新人王候補筆頭の注目ルーキーがおり、この2人がどのようなパフォーマンスを発揮できるかは見もの。グリズリーズはマイク・コンリー復活で昨季(22勝)以上の勝ち星を残すことはできるだろうが、40勝は厳しいのではないか。グリズリーズにはジャレン・ジャクソンJr.や2way契約を結ぶ渡邊雄太、キングスにはマービン・バグリー三世やハリー・ジャイルズといった期待のルーキーが所属しているため、彼らの活躍をチェックしてほしいところだ。

ウルブズの一員としてプレーすることが濃厚になったバトラー。この男が健在ならば、ウルブズにもプレーオフ出場のチャンスはありそうだ[写真]=Getty Images

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