ロケッツのエースが絶大な信頼を寄せる“コミュニケーター”ダントーニHC
今季も優勝候補の一角に挙がっているヒューストン・ロケッツ。昨季のシーズンMVPジェームズ・ハーデンを筆頭に、ロケッツはリーグ有数の司令塔クリス・ポールや成長著しいビッグマン、クリント・カペラを擁しており、今季もウエスタン・カンファレンスでトップレベルにいることは間違いない。
リーグトップの65勝を挙げた昨季の戦力から、トレバー・アリーザ(現フェニックス・サンズ)やルーク・バー・ア・ムーテ(現ロサンゼルス・クリッパーズ)が移籍したものの、今オフにロケッツはジェームズ・エニス三世やマイケル・カーター・ウィリアムズ、マーキーズ・クリスらを獲得。さらにはベテランスコアラーのカーメロ・アンソニーを加えて今季に臨むこととなる。
そのロケッツを指揮するのがマイク・ダントーニHCだ。一昨季に就任後、55勝、65勝と好成績を残しており、今季もリーグトップクラスの成績を残すことが予想されている。
ダントーニHCは一昨季にハーデンをポイントガードへとコンバートし、昨季はハーデンとポールを見事に操り、ロケッツをリーグ最高レベルのチームへと昇華させた。
そんな中、10月10日(現地時間9日)に現地メディア『The Houston Chronicle』へ掲載された記事の中で、ハーデンがダントーニHCについて語っていたので紹介したい。
指揮官との関係について聞かれたハーデンは「彼はね、俺がやりたいことをさせてくれるんだ」と答えると、このように続けた。
「彼について俺が言えるのは、(ダントーニHCが)すばらしいコミュニケーターだということ。それは俺だけでなく、クリス(・ポール)にとっても、ロースター全員にとってもね。彼のすばらしいところは、15人(ロースター全員)とコミュニケーションをしっかりと取ることなんだ」。
過去2シーズンにおいて、ハーデンはアシスト王(2016-17)獲得を皮切りに、昨季は得点王とシーズンMVPにも輝いた。これはダントーニHC就任も一つの要因になっていると言っていい。
「彼は特殊な才能を持った人だと思う。それに俺がこれまでに出会った中で最も冷静な男の1人なんだ。彼はバスケットボールをよく知ってるし、何を伝えようとしているかを把握できている。決して大声で叫んだりしないしね。だから皆、彼をハッピーにさせたいと思うだろうし、彼の下でプレーしたいと思うはずさ」とハーデンは絶賛している。
ロケッツのフランチャイズプレーヤー、ハーデンと良好な関係を構築しているダントーニHCの存在は、チームケミストリーの面でも好影響を与えているのだろう。
ハーデンとのタッグ結成3シーズン目となる今季、ダントーニHCはロケッツをどのようなチームへと作り上げるのか、とても楽しみである。