2019.04.25

ロケッツがジャズに4勝目、ポールはオールラウンドな活躍で初戦突破に貢献

オールラウンドな活躍をみせ、勝利へと導いたポール(左)[写真]=Getty Images
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最後までジャズのディフェンスに苦しんだロケッツ

 4月25日(現地時間24日)、ユタ・ジャズ(1勝3敗)とヒューストン・ロケッツ(3勝1敗)のプレーオフ1回戦第5戦が、ロケッツのホームであるトヨタ・センターにて行われた。第4戦ではジャズが窮地に追い込まれた中、若きエースのドノバン・ミッチェルがチームを引っ張り、ロケッツに一矢を報いた。ジャズは第4戦に続いて、アウェイで勝利を奪ってホームに戻れるか、対してロケッツはこの試合でシリーズを制することができるかが注目された。

 第1クォーターはクリス・ポールのジャンパーとPJ・タッカーの3ポイントシュートで、ロケッツがスタートダッシュに成功したかのように思われた。しかしジェームズ・ハーデンがターンオーバーを犯してシュートをミス。ジャズはミッチェルのフローターシュート、ルディ・ゴベールのオフェンスリバウンド、ロイス・オニールのドライビングレイアップと、序盤からアグレッシブに食らいつき、最初の12分間は20-20とロースコアの同点で終えた。

 第2クォーター、ジャズはジェイ・クラウダーとジョー・イングルスの3ポイント、リッキー・ルビオのアシストなどで攻撃を続けて、ロケッツもハーデンがレイアップと3ポイントを沈めて復調し始める。さらに終盤には、ハーデンがエリック・ゴードンの3ポイントをアシスト。前半終了間際にレイアップを決め、42-46とロケッツはわずかに4点をリードした。

 迎えた第3クォーター、開始直後にポールが右コーナーからドライブしてクリント・カペラの強烈なダンクを演出。さらに残り9分56秒にはタッカーが得意の左コーナーから3ポイントを沈め、44-56と後半のオープニングを成功した。タイムアウト明けから巻き返しを図るジャズは、クラウダーが速攻を仕掛けてイングルスとオニールの見事な連携プレーを見せ、ルビオもタフなリバースレイアップ。ロケッツに主導権を渡さず、69-75で終了した。

 第4クォーター、6点ビハインドを追いかけるジャズは攻守ともにギアを上げ、ロケッツに襲いかかる。開始直後にイングルスからデリック・フェイバースへのアリウープが決まると、さらにルビオがポールのパスをスティールし、イングルスがレイアップを成功。直後にはルビオがミドルレンジからジャンプシュートを沈めて、残り10分9秒の時点で75-75と同点に追いついた。その後もジャズの見事なディフェンスでオフェンスが停滞したロケッツは、ポールが個人技でなんとか流れを取り戻そうとした。

 ディフェンスでロケッツを苦しめるジャズだったが、ゲーム終盤にシュートがなかなか決まらない苦しいポゼッションが続く。ロケッツはタッカーとハーデン、ポールが落ち着いてフリースローを沈め、最終スコア93-100で逃げ切った。

キャリア2度目となるプレーオフで22歳ながら活躍したミッチェル[写真]=Getty Images

 シリーズをとおしてジャズの組織的なディフェンスに苦しめられたロケッツだったが、要所でしっかりとプレーを決めてセカンドラウンド進出。カペラが16得点10リバウンド3ブロック、タッカーが8得点9リバウンド4ブロック、ゴードンが15得点、ハーデンが26得点6リバウンド6アシストをマークした。15得点8リバウンド5アシストを挙げたポールは試合直後のインタビューで、以下のようなコメントを残した。

「ジャズは素晴らしいチームで、タフな相手だった。ウェスタンカンファレンスは強豪がそろっているので、そう簡単には勝ち上がれないと思っていたよ。レギュラーシーズンとポストシーズンは全く異なるものだね。タッカーのフリースローは重要だった。終盤に彼は最初の2本を外したが、その後にしっかりと仕事を残してくれた。次のシリーズに向けて、しっかりと準備をしたいと思う」

 また試合後の会見では、カペラが「僕はセカンドラウンドで、(ゴールデンステート)ウォリアーズと戦うことを望むよ。チャンピオンになりたいなら、彼らを倒さなきゃならないからね」と意気込みを語った。

 ジャズはクラウダーが15得点10リバウンド、イングルスが11得点9アシスト、ゴベールが9得点10リバウンド2ブロック、ルビオが17得点11アシスト、ミッチェルが12得点を記録。第5戦でシリーズ敗退となったが、レギュラーシーズンで驚異的な活躍を見せたハーデンをガードし、そしてロケッツのオフェンスを機能不全まで追い込む場面もあった。

 第4戦では最終クォーターの19得点を含む31得点をマークし、勝利に貢献したミッチェル。しかしこの日は22本のシュートを放って4本のみの成功、3ポイントは9本すべてをミスし、シューティングに苦しんだ。しかし第3戦の悔しさから第4戦の素晴らしい活躍があったように、来季もさらなる成長を遂げて帰ってくることだろう。

 カンファレンス・セミファイナルへと駒を進めたロケッツは、ロサンゼルス・クリッパーズとウォリアーズのシリーズ勝者と対戦する。

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