2019.05.14

ナゲッツとの第7戦で37得点を奪ったマッカラム「僕はベストなプレーができている」

直近2試合で平均33.5得点と絶好調なマッカラム[写真]=Getty Images
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試合終盤にクラッチショットを何度もねじ込み、勝利の立て役者に

 デンバー・ナゲッツとポートランド・トレイルブレイザーズによるウエスタン・カンファレンス・セミファイナルは、第3戦でNBAプレーオフ史上2度目となる4度の延長にもつれ込むなど歴史的なシリーズの1つとなった。

 その第3戦で、ブレイザーズが誇るスコアラー、CJ・マッカラムはゲームハイの41得点を奪取。さらに、2勝3敗と追い込まれた状況で臨んだ第6戦では30得点を奪い、第7戦ではゲームハイの37得点をたたき出し、2000年以来初のウエスト決勝へと導く殊勲者に。

 特に第4クォーターで見せた働きは見事というほかない。第3クォーターで14得点を挙げたマッカラムは、1点ビハインドで迎えた最終クォーター残り約8分にレイアップを放り込むと、5点リードの残り2分57秒にジャンパーをヒット。

 ナゲッツがジャマール・マレーギャリー・ハリスニコラ・ヨキッチのショットで追い上げる中、残り1分25秒にはリードを3点へと広げる貴重なジャンパーをリムに突き刺し、残り約12秒にはトーリー・クレッグを振り切って決勝弾となるプルアップジャンパーを沈めてみせた。

 5月13日(現地時間12日)に現地メディア『The Athletic』へ掲載された記事の中で、マッカラムは「僕は大舞台が大好きなのさ」とコメント。そしてこう続けた。

「僕はビッグゲームで自分の名を残すんだ。それこそ、僕がどのようにしてここに来たかを示してると思う。高校(オハイオ州カントンにあるグレン・オーク高校)で重要な役割をこなしてきたし、大学(リーハイ大学)でビッグゲームをプレーしてきた。NBAでも若手として大きな舞台でプレーしているんだ」。

 そして「これこそ僕が待ち望んでいるものなのさ。僕は自分のベストなバスケットボールをプレーしているよ」と自信満々に語っている。

 一方、バックコートの相棒デイミアン・リラードはこの日ショットが絶不調。今年のプレーオフでは最小となる13得点に終わったものの、8アシスト3スティールに加えてプレーオフでは自己最高となる10本のリバウンドをもぎ取る奮闘で勝利に貢献。

 ナゲッツのマイケル・マローンHCはシリーズ終了後、「CJ・マッカラムはなぜブレイザーズがNBAでベストなバックコートの1つを形成しているのかを示していた。彼はチームを背負い、ビッグプレーを何度も決めてみせたんだ」と語り、マッカラムを絶賛している。

マッカラムのショットは勝負どころで確実にリングへと吸い込まれていった[写真]=Getty Images

レブロンが16年ファイナルで見せた“ザ・ブロック”の小型版をさく裂

 ちなみに、第7戦の第4クォーターで、マッカラムはディフェンス面でもビッグプレーを決めていた。残り約5分、リラードがヨキッチにブロックされてしまい、ファストブレイクでマレーがレイアップに向かったシーンだ。

 マッカラムはセス・カリーがマレーの走っていくコースに入ってくれたことに感謝しつつ、見事なチェイスダウンブロックを決めたプレーについて、こう振り返っていた。

「ジャマールが僕にとっていいスポットに入り込んできたんだ。だから僕は“レブロンのスタイル”でやってやろうと思ってね。何年か前のファイナルでレブロンが見せたミニバージョンってやつさ。あのブロックはずっと覚えてるんだ。あの写真を手に入れておかなきゃいけないかもね」。

16年のファイナル第7戦でレブロンが決めたブロック(左)と、マッカラムがマレーに浴びせたブロック(右)[写真]=Getty Images

 マッカラムが参考にしたプレー。それは16年のNBAファイナル第7戦終盤に、当時クリーブランド・キャバリアーズのレブロン・ジェームズ(現ロサンゼルス・レイカーズ)がアンドレ・イグダーラ(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)へ浴びせた“ザ・ブロック”だったという。

 両チームが89-89と同点のまま、重い展開になっていた場面で、ウォリアーズはファストブレイクのチャンスを得てイグダーラがレイアップでフィニッシュしようとした。だが左後方から超人的なスピードで追いついたレブロンが、見事なクリーンブロックを決めてキャブスの窮地を救い、カイリー・アービング(現ボストン・セルティックス)の決勝3ポイントへとつなげたシーンだ。

 マッカラムがマレーをブロックした時、ブレイザーズは4点をリードしていたものの、ナゲッツとしては大きなショックを受けたに違いない。第7戦を語るうえで、マッカラムのブロックも欠かせない勝因の1つだったのではないだろうか。

 ここ2戦で平均33.5得点と絶好調のマッカラムは、リラードをはじめとするチームメートたちと共に、15日(同14日)から幕を開けるウォリアーズとのウエスト決勝へ意気揚々と臨むに違いない。

ブレイザーズが誇るリラード(左)とマッカラム(右)は間違いなくリーグ屈指のバックコートデュオだ[写真]=Getty Images

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