「今のNBAは3ポイントとレイアップが中心」と冷静に分析した強心臓ルーキー
10月24日(現地時間23日)。NBAは開幕2日目を迎え、11試合が行われた。その中で、シャーロット・ホーネッツはホームのスペクトラム・センターでシカゴ・ブルズを迎え撃ち、今季初戦に臨んだ。
ホーネッツは第1クォーターだけで37得点を奪うなどショットが絶好調。この日は最後まで好調をキープし、試合全体でフィールドゴール成功率51.1パーセント、3ポイント成功率52.3パーセントをマークし、126-125でブルズを下してみせた。
今夏フランチャイズプレーヤーのケンバ・ウォーカー(現ボストン・セルティックス)が退団したホーネッツは、新加入のテリー・ロジアーが中心の若手チーム。だがこの日はロジアーがフィールドゴール10投中成功わずか2本の7得点(4リバウンド6アシスト)とショットに精彩を欠く中、若手選手が躍動。
2年目のデボンテ・グラハムが23得点8アシスト、3年目のドウェイン・ベーコンが22得点と活躍したことに加え、ルーキーのPJ・ワシントンがNBA新記録を樹立する大活躍を見せた。
今年のドラフト1巡目12位でホーネッツから指名されたワシントンは、201センチ107キロのフォワード。先発出場したワシントンは、前半だけで8投中5本もの3ポイントを放り込み、試合全体で7本の3ポイント成功を含むチームトップの27得点。
1979-80シーズンからNBAに導入された3ポイントだが、『ESPN Stats & Information』によると、NBAのデビュー戦で7本も成功させた選手は史上初。これまでの最多記録は、2016年のジェイク・レイマン(現ミネソタ・ティンバーウルブズ)と1994年のドニエル・マーシャル(元ゴールデンステイト・ウォリアーズほか)が記録した5本だった。
「試合が終わるまで知らなかったよ。ラジオのインタビューを受けていた時に聞いて初めて知ったんだ。僕はただ、ショットを決めるようにトライし、すぐに戻ってディフェンスするようにしていたからね。すごく楽しかったよ」とワシントン。
それもそのはず、ワシントンはケンタッキー大学在籍時の昨年12月にキャリアハイの29得点を残しているものの、同大の一員として出場した試合で5本以上の3ポイントを沈めたことがなかったのである。
だが、「NBAとカレッジのゲームは違うんだ」とワシントンは言う。
「今のNBAは、3ポイントとレイアップでゲームが構成されているようなもの。カレッジはそうじゃないんだ。だからNBAでは3ポイントをたくさん放つことができるし、もはやミドルレンジでショットを放つ選手はいないようなもの。今の僕は、3ポイントとレイアップを決めていかなきゃならないんだ」と現代のNBAを冷静に分析していた。
まだ1試合を終えただけではあるものの、ワシントンやグラハム、ベーコンといった選手たちが今後も得点を挙げ続けることができれば、ホーネッツにとって貴重な戦力となるに違いない。