2020.01.13

約2か月ぶりに戦列復帰したカイリーがネッツ時代のビンス・カーターの思い出を明かす

カーター(右)のニューヨークエリアにおけるラストゲームで復帰したカイリー(左)[写真]=Getty Images
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11本中10本のショットを沈めたカイリーがキャリア最高の成功率で勝利に貢献

 1月13日(現地時間12日)。ブルックリン・ネッツのオールスターガード、カイリー・アービングが右肩の負傷から約2か月ぶりに戦列復帰を果たした。

 ホームのバークレイズ・センターで行われたアトランタ・ホークス戦。カイリーはスペンサー・ディンウィディーとの2ガードで先発出場。変幻自在のボールハンドリングとステップから、カイリーは芸術的なレイアップや鮮やかなジャンパーを次々と放ち、面白いようにリングへと吸い込まれていった。

 カイリーはこの試合、約20分という短いプレータイムの中、21得点4リバウンド3アシスト1スティールをマークし、108-86でネッツの快勝に貢献。

 特筆すべきは、カイリーが見せたショット成功率だろう。26試合連続で欠場していた男が、復帰初戦でフィールドゴール11投中10本(うち3ポイントは1投中1本)を決め切り、90.9パーセントというキャリアベストのフィールドゴール成功率を残したのである。

 これにはカイリーも、「別に、10/11の確率でショットが決まるだなんて思ってなかったよ。できれば毎晩11本中10本のショットを決めたいね」と白い歯を見せていた。

 ネッツは7連敗から2連勝とし、イースタン・カンファレンス7位(18勝20敗)へと浮上。「我々は今夜、確かな自信があった。7連敗していた期間に失っていた自信だ。だから最高のタイミングで彼が戻ってきてくれたよ」とケニー・アトキンソンHC(ヘッドコーチ)もエースの復帰を喜んでいた。

カイリーは復帰初戦からアンストッパブルなプレーを見せた[写真]=Getty Images

「ビンスが家族や友人と過ごす時間を犠牲にして、こんなに長い間バスケットボールをプレーしてきたことは、当たり前のことだと思いたくないね」とカイリー

 その一方で、今季終了後に引退が濃厚なビンス・カーター(ホークス)にとって、この日はニューヨークエリアでプレーするラストゲームに。

 カーターは2000年代中盤、ニュージャージー・ネッツに約5シーズン所属し、平均23.6得点5.8リバウンド4.7アシスト1.2スティールを記録。ジェイソン・キッド(元ダラス・マーベリックスほか/現ロサンゼルス・レイカーズAC)らとプレーし、プレーオフ常連チームのエースを務めてきた。

2000年代のニュージャージー・ネッツを支えたカーター(右)とキッド(左)[写真]=Getty Images

 幼い頃、そのネッツを見てきたカイリーが、試合後カーターについて「小さい頃、僕はVC(カーターの愛称)とニュージャージー・ネッツを自分の部屋で見ていたんだ。前にも言ったけど、僕は根っからのネッツファンなんだ。ブルックリンに移転する前までね」と切り出し、自身の思いをこう続けた。

「ビンス・カーター、ジェイソン・キッド、そしてニュージャージー・ネッツを見に行くことは、子どもの頃の夢だったんだ。特にビンスは何度も信じられないようなことをやっていたと鮮明に覚えてる。子どもが見るには強烈だったね。彼が家族や友人と過ごす時間を犠牲にして、こんなに長い間バスケットボールをプレーしてきたことは、当たり前のことだとは思いたくないね」

 NBA史上最長となるキャリア22シーズン目をプレーするカーター。ネッツ戦でも約14分プレーして8得点2リバウンド3スティールを記録しており、1月26日に43歳を迎える大ベテランとは思えないようなスマートなプレーを見せていた。

 カイリーが見せたキャリア最高級のシューティングショーは、幼い頃に大きな影響を受けたカーターへ捧げるパフォーマンスだったと言っていいだろう。

ブルックリンに集まったファンの大歓声に応えたカーター[写真]=Getty Images

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