コービーへ愛を送るリーグとファン

「この日、私たちが受け取ったニュースは、誰もが心を痛める極めてショッキングな出来事です。コービーの両親、バネッサ、ナターリア、ビアンカ、カプリ、彼の姉、そしてすべてのファンの彼を想う気持ちを考えると、私も非常に心が痛みます」

　1月27日（現地時間26日）、コービー・ブライアントが次女のジアナとバスケットボールの試合会場へ行く途中、ヘリコプター墜落事故によって亡くなったことを『ESPN』が報じた。その速報を受け、いち早く声明を出した1人がロサンゼルス・クリッパーズのコンサルタントであるジェリー・ウェスト氏である。ロサンゼルス・レイカーズで選手やゼネラルマネージャーとして功績を残し、ドラフト前にコービーの才能をいち早く見抜いたウェスト氏。彼は上記の一節に続けて以下のようにつづっている。

「コービーとジアナを含む犠牲となった方々を失ったことは受け入れ難い出来事です。私はこれからも永遠にコービーを愛し、彼と過ごした時間を恋しく思うことでしょう。彼がエネルギー溢れる少年から、1人の男へと成長していく姿を見守ってきました。そしてそれは多くの人たちの人生を異なるものへと変化させました。彼はこの世界に功績を残し、彼のレガシーは永遠に語り継がれることでしょう」

　コービーの突然の訃報に世界に衝撃が走っている。中には涙を流すヘッドコーチや選手たちも見受けられた。しかし同日に行われたニューヨーク・ニックスとブルックリン・ネッツの試合では、マディソン・スクエア・ガーデンがロサンゼルス・レイカーズのチームカラーであるパープル＆ゴールドに美しくライトアップされ、試合前にコービーを含む犠牲者の方々へ黙とうが捧げられた。

　またワシントン・ウィザーズとアトランタ・ホークス、ロサンゼルス・クリッパーズとオーランド・マジックなどの試合での出来事。試合開始直後にショットクロックバイオレーションの『24』秒、その後に8秒バイオレーションの『8』秒を、ファンがスタンディングオベーションする中で、オフェンスに使用せずあえて時間を使い切った。『8』と『24』とは、コービーが現役時代にそれぞれ10年間着用していた背番号であり、彼の偉業を会場の皆で讃えた。

　レイカーズのステープルズ・センターでも、会場の外では多くのファンが集まって献花を捧げ、コービーコールが起きていた。他にもまだ報道はされていない数多くのコービーへの愛や祈り、そして感謝といったメッセージがあることだろう。偉大なコービーが亡くなったことは極めてつらいニュースだが、彼が次世代に残してくれたことへの感謝を捧げ、ご冥福をお祈りしたい。