2020.02.12

ウォリアーズの王朝を支えたイグダーラ…ファンやかつての仲間たちへメッセージ「皆さんに心から感謝したい」

冒頭の挨拶を務めたクレイ(左)とスピーチをしたイグダーラ(右)[写真]=Getty Images
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ウォリアーズとファンから温かく迎えられたイグダーラ

「今夜は“ダブ・ネイション”にとって特別な夜です」。ゴールデンステイト・ウォリアーズのホームであるチェイス・センターに集結したファンの歓声が鳴りやまない。コートに立ってマイクを握ったクレイ・トンプソンは、彼らの強烈な熱量に押されて思わず笑みをこぼしながら、その第一声を口にした。2月11日(現地時間10日)、マイアミ・ヒート戦。この日、ウォリアーズの王朝を支え続けたアンドレ・イグダーラが、かつてのホームコートに帰還したのだ。

 イグダーラはウォリアーズに6年在籍し、2014年にオールディフェンシブファーストチームに選出、2015年にはファイナルMVPを受賞。攻守において高い万能性を誇り、ステフィン・カリーやクレイ、ドレイモンド・グリーンらを支え続けた偉大なベテラン選手だ。2連覇を含む2015年、2017年、2018年で合計3回の優勝を経験している。

 試合開始前にイグダーラのトリビュートビデオが上映され、その後ファンに挨拶をしたクレイ。「この球団の歴史において、もっとも偉大なウォリアーズの1人である彼が帰ってきました。僕らは彼のことを万能ツールの“スイス・アーミー・ナイフ”と呼び、僕にとってはずっとお気に入りのチームメートです」と、言葉をつづる。「彼はステフ、ドレイモンド、(ケボン)ルーニー、そして“コーチ・カー”とコーチングスタッフの仕事を、より容易なものにしてくれました。彼が僕たちにもたらしてくれたことに感謝しています。今夜は戻ってきてくれてうれしい。そしていつの日か、あなたのジャージが天井に掲げられる時が待ち遠しいよ、ブラザー」と、イグダーラへメッセージを送り、彼と抱擁を交わした。

2018年NBAファイナルで優勝を果たした当時のウォリアーズメンバー[写真]=Getty Images


 マイクを受け取ったイグダーラは左手を胸に添えて、「私たちを応援し、そしてこのチームに在籍している間、私を応援してくれた方々に心の底から感謝を申し上げたい。私はこのチームを去りましたが、今でもホームのように感じます」と力強く言葉にすると、観客からは大きな歓声が上がった。そしてカリーらが拍手を送る中、イグダーラはかつての仲間たちを見つめて、「チームメートだった皆にも本当に感謝しているし、そして忠誠心を持ったベイエリアのファンの皆さんにも感謝しています。兄弟たちはきっと来季は復活を遂げて、フルメンバーでシーズン80試合に衝撃を与えてくれることでしょう。愛しているよ」と、スピーチを締めくくった。

 ウォリアーズが過去5年間で達成したことは、紛れもなくNBAの歴史に刻まれるであろう記録と王朝であり、イグダーラはその中でも必要不可欠な存在だった。クレイが触れたように、いつの日かイグダーラの背番号『9番』はウォリアーズの永久欠番になることだろう。

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