2020.02.26

イースト首位対決はバックスに軍配、アデトクンボは昨季プレーオフの屈辱を払拭

昨季のプレーオフで敗れたラプターズを下したアデトクンボ[写真]=Getty Images
国内外のバスケ情報をお届け!

「前回プレーして悔しい思いを抱えているんだから、いつだって意識しているものさ。僕がそのことで気になってたことは間違いない」とアデトクンボ

 2月26日(現地時間25日、日付は以下同)。ミルウォーキー・バックスは敵地スコシアバンク・アリーナへ乗り込み、ディフェンディング・チャンピオンのトロント・ラプターズと戦った。

 バックスは25日のワシントン・ウィザーズ戦に次ぐアウェー2連戦。ウィザーズ戦ではキャリアハイの55得点をもぎ取ったブラッドリー・ビールの粘りもあり、まさかの延長突入。

 第4クォーター終盤に大黒柱のヤニス・アデトクンボがファウルアウトになる中、2年連続でオールスターに選出されたクリス・ミドルトンが延長だけで記録した9得点を含む40得点をマークし、137-134でウィザーズを撃破して迎えたラプターズ戦となった。

長さと高さ、速さを兼備するアデトクンボのブロックショットは圧巻[写真]=Getty Images

 バックスが前回、スコシアバンク・アリーナでプレーしたのは約9か月前。昨季のプレーオフ、イースタン・カンファレンス・ファイナル第6戦で、ラプターズがフランチャイズ史上初のNBAファイナル進出を決めた試合だった。

「前回プレーして悔しい思いを抱えているんだから、いつだって意識しているものさ。僕がそのことで気になってたことは間違いない」と試合後のロッカールームインタビューで明かしたアデトクンボは、この試合でいずれもゲームハイとなる19リバウンド8アシストに19得点3ブロックを奪い、108-97と勝利に貢献。

 バックスは第3クォーターに34-19と突き放し、ラプターズから勝利をもぎ取った。前回敗れた悔しさはハッスルプレーにも表れており、スティールとブロックショットでいずれも10本とラプターズを圧倒。今年のプレーオフでも激突する可能性を大いに秘めているチーム相手に価値ある1勝を手にした。

 バックスではアデトクンボのほか、ミドルトンが22得点8リバウンド3アシスト、エリック・ブレッドソーが17得点7リバウンド4アシスト、ブルック・ロペスが15得点2スティール5ブロック、ジョージ・ヒルが9得点3スティール、マービン・ウィリアムズが9得点5リバウンド2スティールと続いた。

 リーグベストの戦績を誇るバックスは、この試合を終えて早くも50勝(8敗)に到達。バック・トゥ・バック(2日連続の試合)の2戦目は8戦無敗と、上位チームながらハングリーさも健在。

「このチームには勝利するというカルチャーがあるんだ。誰かがケガしていたり、疲れていようが関係ない。他の選手が立ち上がるだけさ。皆がプレーしたいし、勝ちたいと思ってる。だからこそ、僕らは多くの試合に勝利することができている。『疲れていたから、2連戦の2戦目に負けてしまった。それが原因で諦めてしまった』ということがあるかって? このチームには関係ないね。僕らはそういうことを一切気にしちゃいないんだ。『2連戦か。じゃあ勝ちに行こうじゃないか』というのがこのチームであり、僕らは自分たちの仕事をして試合に勝つためにプレーしているだけ」とアデトクンボは言う。

アデトクンボとミドルトンというオールスターデュオの周囲に、有能なサポーティングキャストをそろえるバックス[写真]=Getty Images

 一方のラプターズでは、パスカル・シアカムが22得点6リバウンド3アシスト、フレッド・バンブリートが14得点を挙げたほか、4選手が2ケタ得点を残すも、チーム全体でフィールドゴール成功率35.2パーセントと不発。バックスも38.1パーセントに終わっており、イースト上位対決はディフェンシブな激しい試合になった。

 ラプターズはフランチャイズ史上最多となる52本の3ポイントを放つも、リングをくぐり抜けたのは18本のみ(成功率34.6パーセント)。「今夜は本当にショットが入らなかったね」とニック・ナースHC(ヘッドコーチ)が明かしたように、オフェンスが奮わず。

 両チームの直接対決は、これでバックスの2戦2勝。4月にホームとアウェーで1試合ずつ組まれており、ラプターズがリベンジすることができるか注目していきたい。

BASKETBALLKING VIDEO