「ニューオーリンズの人たちは、昨年6月に僕がドラフト指名されてから、信じられないほど歓迎してくれたし、サポートしてくれた」とザイオン
3月12日(現地時間11日、日付は以下同)。NBAは翌13日から新型コロナウイルスの感染防止のため、レギュラーシーズンを少なくとも30日間中断することを発表した。
この決断により、全30チームのホームアリーナに勤める従業員たちは、中断期間中は無報酬という緊急事態に。14日に「シーズン中断は、ファンや選手、そして試合の関係者だけでなくすべての皆様の健康と安全を守るための判断です」とアダム・シルバー コミッショナーがコメントを発信したように、新型コロナウイルスに感染し、アリーナのスタッフたちへ拡散してしまう可能性もあっただけに、シーズン中断は理にかなったものだったと言える。
すると、13日にケビン・ラブ(クリーブランド・キャバリアーズ)、翌14日にはブレイク・グリフィン(デトロイト・ピストンズ)、ヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)とその家族が、それぞれのチームにおけるホームアリーナの従業員たちのために、10万ドル(約1,070万円)を寄付することを誓った。
昨年のドラフト全体1位指名のルーキー、ザイオン・ウィリアムソン(ニューオーリンズ・ペリカンズ)も、自身のインスタグラムで従業員へ30日間分の給与をカバーすると投稿。「ニューオーリンズの人たちは、昨年6月に僕がペリカンズからドラフト指名されてから、信じられないほど歓迎してくれたし、サポートしてくれた。僕がこれまでに出会ってきた人たちの中でも非常に特別な人たちは、ここスムージー・キング・センターで働いている」と綴っている。
なお、バックスのシニア・バイス・プレジデントのアレックス・ラスリーは、自身のツイートでアデトクンボの寄付金にマッチすることを公表。そして「ファイサーブ・フォーラムで働く皆さんは、我々のファミリーの一員です」とコメント。
また、ダラス・マーベリックス、フェニックス・サンズ、ゴールデンステイト・ウォリアーズ、トロント・ラプターズ、ブルックリン・ネッツ、ヒューストン・ロケッツ、アトランタ・ホークス、ワシントン・ウィザーズといった複数のチームが、シーズン中断期間中に同様のプランがあると『ESPN』が報じている。
今後の展開によっては、レギュラーシーズンがこのまま終了してしまう可能性もある中、選手たちが積極的に行動へ移し、アリーナスタッフへの気遣いを示していることは称賛に値する。