2020.03.26

攻防両面でリーグトップ5の実力を誇るセルティックス/2019-20NBA通信簿チーム編①

テイタム(右端)、ケンバ(左から2番目)らを中心にイースト3位をキープするセルティックス[写真]=Getty Images
NBA好きが高じて飲食業界から出版業界へ転職。その後バスケットボール雑誌の編集を経てフリーランスに。現在はNBAやBリーグのライターとして活動中。

新型コロナウイルスの感染拡大を防止すべく、世界最高峰のエンターテインメント、NBAは3月13日(現地時間12日、日付は以下同)より2019-20レギュラーシーズンを中断することを余儀なくされた。シーズン再開は早くても6月中旬から下旬にかけてと現地メディアが報じている中、65試合前後を消化した各チームならびにその主要選手たちを振り返っていきたい。
※データは日本時間3月12日終了時点、%=パーセント、評価は上から順にS、A、B、C、D、Eの6段階

2019-20シーズンNBA通信簿チーム編①ボストン・セルティックス

イースタン・カンファレンス(アトランティック・ディビジョン)
総合評価:A

■ここまでの戦績
今季戦績:43勝21敗(勝率67.2%/イースト3位)
ホーム戦績:23勝9敗(勝率71.9%)
アウェー戦績:20勝12敗(勝率62.5%)

■主要チームスタッツ(カッコ内はリーグ順位)
平均得点:113.0(11位)
平均失点:106.8(2位)
平均リバウンド:46.0本(9位)
平均アシスト:22.8本(25位)
平均スティール:8.3本(7位)
平均ブロック:5.6本(6位)
オフェンシブ・レーティング:112.3(5位)
ディフェンシブ・レーティング:106.2(4位)

スマート(左)やブラウン(右)など、複数のポジションをガードできるマルチディフェンダーを複数抱えるセルティックス[写真]=Getty Images

■主要スタッツリーダー
平均出場時間:ジェイソン・テイタム(34.6分)
平均得点:ジェイソン・テイタム(23.6得点)
平均リバウンド:エネス・カンター(7.7本)
平均アシスト:ケンバ・ウォーカー(4.9本)
平均スティール:マーカス・スマート(1.6本)
平均ブロック:ダニエル・タイス(1.3本)

■開幕後の選手またはコーチの動き
なし

移籍したホーフォード(右)に代わり、タイス(左)が先発センターへ昇格[写真]=Getty Images

開幕2戦目から10連勝! ヘイワードの離脱も乗り切りイースト上位を堅持

 カイリー・アービング(現ブルックリン・ネッツ)、アル・ホーフォード(現フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)がイーストのライバルチームへ移籍する中、新たにケンバ・ウォーカーエネス・カンターを加えて迎えた今季。決して高い評価だったわけではないものの、昨夏アメリカ代表としてFIBAワールドカップに4選手(ケンバ、ジェイソン・テイタムジェイレン・ブラウンマーカス・スマート)が出場。主力選手たちがトレーニングキャンプを前に、多くの時間を共にしたことがケミストリーを構築するうえで奏功した。

 開幕戦こそシクサーズに敗れたものの、翌2戦目から破竹の10連勝をマークして一気に流れに乗った。その中には昨季覇者トロント・ラプターズ、昨季リーグトップの60勝22敗を挙げたミルウォーキー・バックスも含まれており、価値あるものとなった。

 11月中旬からゴードン・ヘイワードが左手骨折のため約1か月離脱したものの、スマートがカバーして白星先行を維持。1月に入って3連敗を2度喫したものの、7連勝で巻き返しに成功。2月末にヒューストン・ロケッツ、ネッツ相手に2戦連続で延長の末に敗れたとはいえ、バックス、ラプターズに次いでプレーオフ出場を決めている。

新加入ケンバがチームになじみ、オールスター入りしたテイタムが台頭

 先発ポイントガードに入ったケンバは、開幕から12月まで得点面でもチームをけん引。持ち前のハンドリングを駆使してコート上を踊り回り、ショットを決め続けた。

 2020年を迎えると、キャリア3年目のテイタムがスコアリングリーダーへと台頭。昨夏のワークアウトでミドルレンジゲーム中心からレイアップと3ポイントという現代のトレンドスタイルへと脱皮した若武者は、オールスターに初出場した2月に平均30.7得点7.9リバウンド3.2アシスト1.2スティール1.3ブロックを残して自身初の月間MVPを受賞。オールスターブレイク後は平均29.9得点と絶好調だ。

 とはいえ、セルティックスはテイタム一辺倒のチームではない。テイタム、ケンバ、ブラウン、ヘイワード、スマートが平均11本以上のショットを放っており、スマートを除く4選手がいつでも20得点以上を奪えるオフェンス力を誇っている。

自慢のハンドリングでディフェンス陣形を突破するケンバ[写真]=Getty Images

 また、先発センターに定着したダニエル・タイス、2年目で控えポイントガードの座を勝ち取ったブラッド・ワナメイカーが成長。主要ローテーション入りしている選手の中ではカンター(208センチ)が最長身と、若干サイズ不足ではあるものの、ブラッド・スティーブンズHC(ヘッドコーチ)の下、若手のシェミ・オジェレイやグラント・ウィリアムズらの奮闘もあり、ペイントエリアにおける失点(平均41.3点/リーグ6位)でも十分合格点を与えられる。

 ここまでオフェンスとディフェンス両面におけるレーティングでいずれもリーグトップ5に入るバランスの良さが光るセルティックス。シーズン再開となった場合、狙うはもちろんチャンピオンシップだが、スターター依存は否めず、長丁場のプレーオフを勝ち抜くためにはベンチ陣のステップアップが必須となりそうだ。

 なお、先日チーム側から新型コロナウイルスに1選手が感染していると発表された後、陽性反応が出たことをスマート自らが公表。その後、自身のSNSで「俺は大丈夫だ。何かしらの症状が出ているとは感じちゃない。だが社会的に(自分を)隔離して、多くの人たちがいる場所に行かないことは本当に大事。手をしっかり洗って、自分自身と周囲の人々を感染から守ろう」というメッセージを発信した。

ベンチ陣のステップアップ、そしてテイタムがエースとしてどれだけ活躍できるかが、今季の最終着地点を決することになるだろう[写真]=Getty Images