「彼は僕が次の偉大なセルティックになれると言ってくれるんだ」とテイタム
キャリア3年目の今季、ボストン・セルティックスのジェイソン・テイタムは平均23.6得点7.1リバウンド2.9アシスト1.4スティールをマークし、オールスターにも初選出。個人成績では軒並み自己最高をたたき出し、キャリアベストのシーズンを送ってきた。
テイタムはNBA入り後、コービー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)とワークアウトをしたことが報じられ、「まだ小さい頃、コービーのようなフェイダウェイショットがしたいと思っていた。そう、コービーが僕のお気に入りだったんだ」とルーキーシーズンに『CLUTCHPOINTS』へ話していたのだが、父親からセルティックスのレジェンド、ポール・ピアース(元セルティックスほか)を手本にするようにと言われたという。
「父さんから『いいか。お前は“The Truth”(ピアースの愛称)のプレーを見る必要がある。ポール・ピアースだ。彼は身体能力がある選手だが、(リーグで)最も身体能力があるわけじゃない。だがこの男は毎回、ショットを放てるようにスペースを見つけているんだ。彼こそ、まさにお前がお手本とすべき選手だ。お前にはサイズとフットワークがあるだろ』と言われてね。そこから、彼(ピアース)のプレーを見るようになっていったんだ」とテイタム。
昨季序盤には『ESPN』から「NBAでどんなレガシーを残したいか?」と聞かれ、テイタムは「ポール・ピアースの後継者になりたい。僕はキャリアすべてをここで過ごし、チャンピオンシップを勝ち取り、ボストンの街が愛してくれる、そんな選手になりたいんだ」と話していた。
そんなテイタムは、今でも「彼(ピアース)とはしょっちゅう話してる」という。5月12日(現地時間11日)に最新エピソードが公開された『ALL THE SMOKE』にゲスト出演したテイタムは、同コンテンツでMCを務めるマット・バーンズ(元ロサンゼルス・クリッパーズほか)、スティーブン・ジャクソン(元ゴールデンステイト・ウォリアーズほか)へピアースとの関係をこう口にしていた。
「彼とはしょっちゅう話してるんだ。僕は彼を観て育ってきたからね。プレーの中からいくつか盗み、自分のゲームに取り入れた選手の1人なんだ。彼としゃべることによって、僕は少し意見を耳にし、元気づけてくれるような言葉をかけてもらうんだ。ピアースのような人から話を聞けるのはいいことさ。それに彼は次の偉大なセルティックになれると言ってくれる」。
キャリア19シーズンのうち、最初の15シーズンをセルティックスでプレーしたピアースは、10度のオールスター、4度のオールNBAチーム入りを果たし、2008年にはセルティックスに通算17度目の優勝をもたらし、ファイナルMVPに輝いたレジェンド。
来年のバスケットボール殿堂入りが確実視されているピアースと、オールスターに初選出されたばかりのテイタムではまだまだ大きな差があることは事実。だが今後もハードワークを重ねて、セルティックスに18度目のチャンピオンシップを持ち込むことができれば、テイタムが名門チームを代表する選手の1人になることができるのではないだろうか。