オーランドの地でレブロン・ジェームズと再会を果たしたJR・スミス。各球団のロスターが2枠追加されたことで巡ってきたチャンスを物にしようと意気込む2013年のシックスマン賞受賞プレーヤーだが、コートに戻ってくることができた背景にはきっと、クリーブランド・キャバリアーズ時代の戦友から鶴の一声があったに違いない。
同時期にキャブスを去り、久しぶりにレブロンとプレーするスミスは、約1年半の間で“キング”に大きな変化があったと感じたようだ。
レイカーズのレポーターを務めるマイク・トルデルから、ロサンゼルス・レイカーズとクリーブランド・キャバリアーズ時代のレブロンを比較した印象を問われたスミスは、以下のように答えたという。
「以前のレブロンは、常に前進や勝利に固執していたが、俺的には肩の荷が下りて、プレッシャーから開放され、自分らしく過ごせているように感じる」
「今の彼には、オフェンスやディフェンス、そして誰かが犯したミスを調整する必要がなくなっていて、それらの仕事はコーチたちに任せている。これは間違いなく、彼が成長した証だ」
More JR Smith on LeBron now vs. CLE: “Before, he’s always been so focused on his drive and winning and stuff like that, but I feel like that pressure is off his shoulders, and he can just be him. He don’t have to try to orchestrate the offense or the defense or what somebody…
— Mike Trudell (@LakersReporter) July 17, 2020
キャブス時代のレブロンは、愛する地元に悲願の優勝をもたらした反面、そのカリスマ性からチームメイトに畏怖され、最終的には孤立を経験した。
レイカーズでは、その経験が糧となり、良いムードメーカーとしてチームの雰囲気作りに従事。ドワイト・ハワードとのコンビネーションもあいまって、ベンチの様子などからはキャブス時代にはなかったポジティブな空気感を感じられるようになった。スミスは、キャブス時代をともに過ごした人物として、その変化をより直接的に体感したのだろう。
スミスのキングへの褒めは、さらに続く。
「彼が試合についてあまりに多くのことを理解しているから、コーチングがしずらい選手だと言われていた。もちろん、正しいと思えば彼側から意見を発するだろうけど、でも、彼は多分、最もコーチングしやすい人間だと思う。
何より、彼は何かを伝えたり、試合を運ぶ上で、とても忍耐強いんだ。気に入らないことに対して黙っていることはないけれど、彼はチームメイトたちが意見を述べたり、自分の仕事をするために、多くのチャンスと機会を与えているよ」
かつて、絶対的なリーダーとして君臨したレブロン。しかし、スミスの意見によれば、今の彼は柔軟になり周囲から愛される、より完成されたリーダーへと進化したようだ。現役No.1プレーヤーがチームにもたらすポジティブなエネルギーが、レイカーズの10年ぶりの優勝を後押しすることは間違いないだろう。
Happy #LeBronDay, Lakers Nation 🕺 pic.twitter.com/ziM8A1fuWa
— Los Angeles Lakers (@Lakers) July 20, 2020