2020.08.27

NBAドラフト2020の1〜5位指名権を所持する各球団の指名選手を予想

NBAドラフト2020で上位指名が予想される3選手[写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 八村塁ステフィン・カリーも参加した、NBAドラフト2020の指名順位抽選。今年は、2015年ぶりにミネソタ・ティンバーウルブスが1位指名を獲得した。

 プレーオフ真っ只中であるものの(現在はボイコットにより再び中断)、ルーキー指名まで残すところ約1カ月半。各球団のフロント陣は、来シーズンの構想を練りながら、急ピッチで準備を進めていることだろう。

 『Bleacher Report』は、指名順決定にともない、各球団の指名選手予想を公開。以下では、有望株が揃う上位指名を抜粋し、選手の特徴とあわせて紹介していきたい。

1位指名:ミネソタ・ティンバーウルブス
予想指名選手:アンソニー・エドワーズ(ジョージア大学、シューティングガード)

 19歳のフレッシュマン、エドワーズは、強靭なフィジカルに由来する爆発力と優れたショットメイキング能力を有するシューティングガードだ。1試合平均19.1得点の得点力とスキルには、まだまだ成長の余地を感じ、アンソニー・デイビスベン・シモンズなど、錚々たる選手が受賞してきたサウスイースタン・カンファレンスの新人王は、底知れぬポテンシャルで大きな期待を集めている。

 ウルブスは、ディアンジェロ・ラッセルの相棒として、エドワーズを迎え入れたい模様。初年度から、再建の第一歩を担う重要な任務が課されることになる。

ジョージア大学のアンソニー・エドワーズ[写真]=Getty Images

2位指名:ゴールデンステイト・ウォリアーズ
予想指名選手:ジェームズ・ワイズマン(メンフィス大学、センター)

 カリーは、やはり持っている男だった。不甲斐ない一年へのお返しに、見事2位指名を獲得した。

 しかし、ウォリアーズはこの絶好の指名権を利用し、トレードを視野に入れているとされている。そのリストには、ブラッドリー・ビールヤニス・アデトクンボといったビッグネームが候補に挙げられているとの報道も。また、ニューヨーク・ニックスからミッチェル・ロビンソンと、彼らが持つ8位指名権を獲得するというオプションなども存在する。

 カリー、クレイ・トンプソンアンドリュー・ウィギンズドレイモンド・グリーンの並びに足りないパーツは、センターのみ。もし、そのままドラフト権を行使することになれば、世代屈指のビッグマンを狙うのは必然だ。216センチ109キロという恵まれた体格と近代バスケに欠かせない運動能力を兼ね備えたワイズマンは、ウォリアーズが求める選手像にぴったりと当てはまる。

メンフィス大学のセンター、ジェームズ・ワイズマン[写真]=Getty Images

3位指名:シャーロット・ホーネッツ
予想指名選手:ラメロ・ボール(イラワラ・ホークス、ポイントガード)

 ボール家で最も才能に満ち溢れた三男は、今年のドラフト名物である。しかし、ウルブスとウォリアーズが彼を指名しないことで、その獲得権はホーネッツに回ってきた。

 ホーネッツにとって、デボンテ・グラハムのブレイクは大きな収穫だった。しかし、ガード陣のローテーションにラメロが加われば、オフェンスのバリエーションはさらに増える。マイルズ・ブリッジズPJ・ワシントンは、203センチの高身長から繰り出されるスキルフルでスピード感溢れるプレーの恩恵を受け取ることができるだろう。

 12試合をプレーしたオーストラリアリーグ(NBL)の平均17.0得点、7.4リバウンド、6.8アシストというスタッツも、上々の出来。ケンバ・ウォーカーに代わる新たなヒーローとして、ラメロが名乗りを上げるかもしれない。

ロンゾ・ボールを兄に持つラメロ・ボール[写真]=Getty Images

4位指名:シカゴ・ブルズ
予想指名選手:デニ・アブディア(マッカビ・テルアビブ、スモールフォワード/パワーフォワード)

 改革期を迎えるブルズは来シーズン、リッキー・ルビオルカ・ドンチッチに続く、新たな才能を手にするかもしれない。アブディアは、ユーロ屈指の強豪として名を馳せるイスラエルの雄、マッカビ・テルアビブで16歳にして6年契約を締結したホープである。

 アブディアは今年、史上最年少でイスラエルリーグのMVPを受賞。フィジカル、ハンドリング、パス、シュートメイキング、これら全てのスキルを高次元で兼ね備えるオールラウンダーは、ウエイトを上げればストレッチ・フォーとして対戦相手の驚異になるだろう。

 また、イスラエルリーグ3連覇とFIBA U20ヨーロピアンカップ優勝など、経験値は上位指名選手たちを遥かに上回る。ブルズの球団副社長に就任したアルトゥラス・カルニショバスは今頃、ザック・ラビーンとラウリ・マルカネンにアブディアを並べた青写真を描いているに違いない。

5位指名:クリーブランド・キャバリアーズ
予想指名選手:オビ・トッピン(デイトン大学、パワーフォワード/センター)

 昨年のドラフトコンバインから漏れたトッピンだが、今年はトップ5での指名を勝ち取るところまで飛躍を遂げた。

 彼の魅力は、何と言ってもカレッジ屈指のスコアリング能力。1試合平均31.6得点という数字は、あのザイオン・ウィリアムソンがデューク大学で残したスタッツをも上回り、今年は全米大学男子バスケットボールの最優秀選手賞を受賞した。

 アンドレ・ドラモンドがプレーヤーオプションを行使し、キャブス残留がほぼ確実になったため、キャバリアーズは再建の準備に邁進している。ドラモンドの相棒を確保することができれば、安心してケビン・ラブをトレードで放出し、その他のポジションを補強することが可能。苦手なディフェンスは改善しなければならないが、来季のキャブスのインサイドは一筋縄ではいかないはずだ。

文=Meiji

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