2020.09.02

最終戦の末に惜敗したジャズのミッチェル「僕らは終わりじゃない。これが始まりだ」

大激戦の末、ナゲッツに敗れたジャズとミッチェル[写真]=Getty Images
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プレーオフ歴代3位の57得点、NBA新記録となるシリーズ計33本の3ポイント成功など、超絶パフォーマンスを連発したオールスターガード

 9月2日(現地時間1日、日付は以下同)。ウェスタン・カンファレンス3位のデンバー・ナゲッツと、同6位のユタ・ジャズによるプレーオフ ファーストラウンド最終第7戦が行なわれ、80-78でナゲッツがロースコアとなった激戦に終止符を打った。

 ジャズは第4戦を終えて3勝1敗と王手をかけていたものの、ナゲッツのジャマール・マレーの超人的パフォーマンスの前に2連敗を喫し、第7戦ではオールスタービッグマンのニコラ・ヨキッチが残り27.8秒にルディ・ゴベア越しにフックショットを沈めて勝負あり。NBA史上12度目となる3勝1敗から3連敗を喫したチームに。

 この試合でチームトップの22得点に9リバウンドでジャズをけん引したドノバン・ミッチェルは、マイク・コンリーが終了間際に放った3ポイントがリングに弾かれるとコートに倒れ込んだ。

 その後このシリーズでハイスコアリングバトルを演じたマレーが駆け付け、互いの健闘を称え合うハグを交わし、今シーズンを終えた。

歴史的なスコアリングショーを演じたマレー(右)とミッチェル(左)[写真]=Getty Images

「僕らはどんなことであろうと戦う準備はできていた。僕らが見せた戦いぶりは、まさにこのチームの性質そのものなんだ。何であろうと僕らはやり合う気持ちでいた。僕自身で言えば、正直に言うよ。僕は(このシリーズで)やってのけたこと、達成したことについて驚いてた。でも僕はこれまで必死にやってきた。なのに、オフェンスとディフェンスの両面でやっていることに対して批判もあった。だけど今は自分が正しい方向へと踏み出したんだと感じている」。

 試合後にそう語ったミッチェルは、シリーズ初戦でNBAプレーオフ歴代3位となる57得点を奪取。シリーズ全体で2度の50得点超えを達成したほか、プレーオフの1つのシリーズで史上最多となる33本の3ポイントを成功。『ESPN Stats & Info』によると、ミッチェルとマレーがこのシリーズで挙げた総得点(475得点)は、プレーオフの1つのシリーズで対戦相手の選手同士が残した得点で史上最多を更新したという。

 これまでの最多は1969年のNBAファイナルでジョン・ハブリチェック(元ボストン・セルティックス)とジェリー・ウェスト(元ロサンゼルス・レイカーズ)が残した計463得点。史上稀に見るハイスコアリングショーを演じたミッチェルとマレーは、約51年ぶりの快挙も達成してみせた。

前半終了時の14点差から紙一重の展開へと持ち込んだ選手たちを指揮官が称える

 キャリア3年目を終えたミッチェルは、9月7日に24歳を迎える若手実力派であり、オールスターガードのキャリアはまだ続いていく。

「これは決して終わりなんかじゃない。僕は自分に何ができるか分かってるし、どれだけハードに取り組んできたか、どれほどハードにチームとしてやってきたかも分かってる。これは終わりじゃなく、僕らにとって始まりなんだ。今すぐにでも、またバスケットボールができるさ。それはこのチームの皆もそう。これは僕らにとって始まりなんだ」。

今年のプレーオフでリーグ屈指のスコアラーであることを証明したミッチェル[写真]=Getty Images

 惜しくも敗れてしまったジャズだが、前半を終えて36-50と引き離されていた中、後半に猛追をかけて紙一重の接戦にまで持ち込んだことは今後に向けてポジティブなものになったと言っていい。

 クイン・スナイダーHC(ヘッドコーチ)は「今夜について覚えているのは、我々は前半に身動きがとれず、多くの面でいいプレーができなかったということ。でもこのグループは粘り強く戦い、競い合っていた。それこそが、このゲームで起きたどんなことよりも私にとって重要なことだった」と、選手たちが見せた粘り強さを称えていた。

 ジャズは2年連続でプレーオフ1回戦敗退となったものの、今年ナゲッツとのシリーズで見せたミッチェルをはじめとする選手たちの戦いぶりは、来年以降の成功へと活かされると期待したい。

今年のプレーオフで味わった悔しさをバネに、来季に挑むジャズに注目[写真]=Getty Images