2020.09.10

オールディフェンシブチーム入りを逃したロケッツのPJ・タッカーが示した反応とは?

ロケッツで主力を務めるタッカー[写真]=Getty Images
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リラードとレディックがドリュー・ホリデーを支持、タッカーが現地メディアへ語った言葉とは?

 9月9日(現地時間8日、日付は以下同)。NBAは2019-20シーズンのオールディフェンシブチームを発表し、今季を代表するディフェンダーたちが名を連ねた。

 ファーストチームにはヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)、アンソニー・デイビス(ロサンゼルス・レイカーズ)、ベン・シモンズ(フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)、ルディ・ゴベア(ユタ・ジャズ)、マーカス・スマート(ボストン・セルティックス)の5人。

 セカンドチームにはカワイ・レナードパトリック・ベバリー(共にロサンゼルス・クリッパーズ)、ブルック・ロペスエリック・ブレッドソー(共にバックス)、バム・アデバヨ(マイアミ・ヒート)が選出。

レブロン(右)相手にもタフなディフェンスを仕掛けるホリデー(左)[写真]=Getty Images

 この結果を受けて、ニューオーリンズ・ペリカンズのベテランシューター、JJ・レディックはツイッターでチームメートのドリュー・ホリデーが選ばれなかったことに疑問を投げかけた。

「君はリーグでもベストなディフェンシブガードだ。でもオールディフェンシブチーム入りしなかった…。これは冷遇だよな、ドリュー・ホリデー」。

 するとホリデーのディフェンスに手を焼いているデイミアン・リラード(ポートランド・トレイルブレイザーズ)もレディックのツイートに乗せて「これは冷遇を超えてる」と一言。

 昨季まで2年連続でオールディフェンシブチーム入りしていたホリデーは、今季も毎晩相手チームのスコアラーとマッチアップし、苦しめてきた。

 だが今年は2人から1位票を獲得したものの、ガードの選手として7位となる計18ポイントに終わった。

 そしてフォワードではヒューストン・ロケッツの名脇役PJ・タッカーも落選。キャリア9年目の35歳は、今季もロケッツで攻防両面に渡って奮闘しており、現在はロサンゼルス・レイカーズのアンソニー・デイビスレブロン・ジェームズといったリーグ最高級のスーパースターたちを相手に奮戦。

 昨年9月には、ケビン・デュラント(ブルックリン・ネッツ)が「リーグでベストな1オン1ディフェンダーは誰?」というファンからの質問に「PJ・タッカーだ」と答えており、この男がコート上でどれだけディフェンスでも活躍しているかを端的に示していた。

 今年のオールディフェンシブチームの投票で、タッカーはフォワード部門で全体5位となる29ポイント。アデトクンボは最優秀守備選手賞(DPOY)に輝いており、デイビスは同賞の最終候補に入った実力者。セカンドチームではレナードとアデバヨと、こちらもリーグ屈指の守備巧者だっただけに、1位票を得ることはなかった。

 昨季のクレイ・トンプソン(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)のように、シーズン中からメディアやSNSを通じて「オールディフェンシブチーム入りすることが目標だ」と公言していれば、投票に影響が出たかもしれない。

フィジカルの強さを前面に押し出し、粘り強いディフェンスをこなすタッカー[写真]=Getty Images

 だがタッカーは『The Athletic』へ「これが現実なのさ」と切り出し、こう続けた。

「俺の身体が(ディフェンスをしっかりやっていることを)示している。メディアの人たちから自分が有能なディフェンシブプレーヤーなんだと言われなくても構わない。俺は冷静だからね。ティルマン・ファーティタ(ロケッツのオーナー)とダリル・モーリー(ロケッツのゼネラルマネージャー)がきちんと見てくれればそれでいい」。

 献身的な働きでロケッツに不可欠な存在として君臨するタッカー。今年もオールディフェンシブチーム入りすることはなかったが、この男の重要性は、ロケッツのフロント陣だけでなく、選手やコーチ陣が痛いほど理解しているはず。

 とはいえ、タッカーはまだ個人タイトルやアワードとは無縁のため、いつかオールディフェンシブチーム入りという称号を与えたいと思っている関係者や選手がいるのではないだろうか。

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