2020.09.11

長丁場となった第6戦を制し、イースト決勝進出へ逆王手をかけた昨季覇者ラプターズ

2度の延長の末、セルティックスを下したラプターズ[写真]=Getty Images
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「全く信じられない活躍だった」「俺たちのシーズンを救ってくれた」。第6戦でラッキーボーイとなったパウエル

 9月10日(現地時間9日、日付は以下同)に行なわれたトロント・ラプターズとボストン・セルティックスによるイースタン・カンファレンス・セミファイナル第6戦は、3時間1分という長丁場となった。

 2勝3敗と追い込まれていたラプターズは、パスカル・シアカムが54分14秒、カイル・ラウリーが53分28秒、フレッド・バンブリートが50分54秒と、3選手が50分以上コートに立ち、セルティックスではケンバ・ウォーカーが51分40秒、ジェイソン・テイタムが51分13秒、ジェイレン・ブラウンが51分11秒と、こちらも3選手が50分以上をプレー。

 2度の延長までもつれた激戦は、残り5.0秒にノーマン・パウエルが2本のフリースローを沈めて125-122でラプターズに軍配。昨季覇者が意地を見せ、イースト決勝進出へ逆王手をかけた。

「バスケットボールの試合で勝利するべく、何が何でもやらなきゃいけなかった。俺、パスカル、フレディ(バンブリートの愛称)、OG(アヌノビー/実際には49分36秒)が50分プレーした。ものすごく長い時間だ。でも俺たちが勝利するために必要だった。フレディは戦い続けるんだと言い続けてくれたよ」。

 この試合でゲームハイの33得点に8リバウンド6アシスト2スティールを挙げたラウリーはそう語り、自らは2度目の延長残り11.7秒に貴重なジャンパーを放り込むなどリーダーとして獅子奮迅の活躍を見せた。

 ラプターズではラウリーのほか、バンブリートが21得点9リバウンド7アシスト2スティール2ブロック、アヌノビーが13得点13リバウンド、サージ・イバカが13得点3ブロック、シアカムが12得点8リバウンド6アシスト2スティールをマーク。

 シアカムは「カイルは俺がここに来てから、5年間もずっと大事な試合で活躍してきた」と切り出し、チーム最古参のベテランをこう称賛した。

「ビッグプレーを決めたし、チームのために身体を張ってテイクチャージしていた。俺たちにはそれが必要だった。彼はこのチームのリーダーだ。彼には次の試合でもこの活躍を続けてほしい」。

リーダーとしてラプターズを引っ張り続けたラウリー(中央)[写真]=Getty Images

 バンブリートは「チームの皆が、このシリーズは長くなると予想していたと思う。最初の2試合で俺たちが期待に応えられなかったとは思わない。ここまで来ることができたんだ。イースタン・カンファレンス・ファイナル進出をかけて第7戦を戦うチャンスを手にしたんだから」と、2連敗で始まったセルティックスとのシリーズを振り返った。

 第3戦ではアヌノビーが起死回生の3ポイントを沈めて劇的勝利となったラプターズ。第6戦ではチーム2位の23得点、しかも2度目の延長だけでなんと10得点も叩き出したパウエルがキープレーヤーに。

「アイツは最高だ。ノーム(パウエルの愛称)に感謝してる。全く信じられない活躍だった。俺たちは彼の活躍を必要としていたんだ」とラウリーが語れば、バンブリートもパウエルのパフォーマンスをこう称えていた。

「彼が俺たちを救った。俺たちのシーズンを救ってくれたんだ。彼のトレードマークになったね。この先何が起こるかなんて分からないけど、プレーオフではどこかで必ずこういうことが起こるんだ。俺たちにとって彼の存在はものすごく大きかった。カイルが試合をとおして堅実だったけど、ノームは俺たちに大きな自信を与えてくれたよ」。

 2連覇を目指すラプターズ、この4年間で3度目となるカンファレンス・ファイナル進出を狙うセルティックスによるシリーズ最終戦は12日に行なわれる。はたして、どちらがイースト決勝へと勝ち進むことができるのか。第6戦に続いて最後まで決着がつかない激戦となりそうだ。

第7戦でもパウエル(左)のようなラッキーボーイは現れるのか?[写真]=Getty Images

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