2020.09.17

プレーオフ敗退後「この責任を負うだろう」と漏らしたクリッパーズ指揮官は続投か?

クリッパーズの指揮官として7シーズン目を終えたリバースHC[写真]=Getty Images
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自身3度目となる3勝1敗からシリーズ敗退を経験したドック・リバースHC

 9月16日(現地時間15日、日付は以下同)。優勝候補の一角、ロサンゼルス・クリッパーズはデンバー・ナゲッツとのウェスタン・カンファレンス・セミファイナル第7戦に89-104で敗戦。3勝1敗から3連敗を喫してプレーオフから姿を消した。

「我々は彼ら(ロサンゼルス・レイカーズ)と激突することはなかった。そこはこのチームにとって最低限のラインだったんだ。私はコーチだ。だからこそ、この責任を負うことになるだろう。このチームは自分たちの期待に沿うことができなかったことは明白だ。これは私の意見ではあるが、我々は今もプレーしていたはずだった」。

 シリーズ敗退後、クリッパーズのドック・リバースHC(ヘッドコーチ)はそう語り、解任されるかもしれない覚悟で言葉を発していた。

マレー(中央)に40得点を奪われるなど、クリッパーズは後半に入ってナゲッツに圧倒された[写真]=Getty Images

 もっとも、リバースHCは来季もクリッパーズで指揮を執ることになるようだ。翌17日に情報筋から得たものとして『Yahoo! Sports』のクリス・ヘインズ記者が報じている。

 同メディアによると、カワイ・レナードが昨夏クリッパーズへ加入した大きな要素に、リバースHCの下でプレーすることがあったからだという。

 昨夏クリッパーズはレナード、ポール・ジョージという2人のスーパースターをロースターに加え、ルー・ウィリアムズモントレズ・ハレルパトリック・ベバリーという実力者に加えて、今季途中にはレジー・ジャクソンマーカス・モリスという即戦力のベテランも獲得。

 豪華戦力を有していただけに、ナゲッツに3勝1敗から3連敗で敗退したという今季の結末は、チーム内で誰も納得できるものではなかったはずだ。

 ウィリアムズはシリーズ敗退後に「数多くの問題に直面してきたけど、俺たちは自分たちが持つタレントで打開してきた。でもそこにケミストリーはなかった」と口にし、ケミストリーの面でナゲッツとの差があったことを明かしており、レナードは来季に向けて「もっとスマートにならないといけない」と、バスケットボールIQの向上に重きを置いていた。

レナード(右)がクリッパーズに加入した理由の1つはリバースHC(左)の存在だったようだ[写真]=Getty Images

 レナードとジョージの契約は3年だが、21-22シーズンはプレーヤーオプションのため、クリッパーズがチャンピオンシップを獲得するために残された時間は実質あと1シーズンのみ。今季終了後にはハレル、モリス、ジャクソン、パトリック・パターソンらが制限なしフリーエージェント(FA)となるため、戦力ダウンする可能性も否定できない。

 そしてリバースHCも現状維持ではプレーオフで今季以上の実績を残すことができないかもしれない。オーランド・マジックの指揮官を務めていた2003年にはファーストラウンドで3勝1敗からデトロイト・ピストンズに3連敗、5年前の15年にはカンファレンス・セミファイナルで3勝1敗からヒューストン・ロケッツに3連敗を喫して敗れており、今回の敗戦で自身3度目となる3勝1敗からのシリーズ敗退を喫しているからだ。

 なお、タロン・ルー、サム・カセールという2人のアシスタントコーチ陣にはヘッドコーチ就任に関するウワサもあり、来季に向けてコーチングスタッフにも変動があるかもしれない。

 はたして、クリッパーズは“ラストチャンス”に今季を上回る実績を残し、チャンピオンシップを獲得できるのか。指揮官を代えないのだとしても、ロースターのマイナーチェンジは不可欠と言っていいだろう。

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