2020.09.30

トロントの飲食店が食事の無料提供でバンブリートのラプターズ残留を後押し?

今季は開幕からスタメンとして活躍したバンブリート[写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 今季終了後、トロント・ラプターズはリーグで最も忙しないオフを送ることになるかもしれない。なぜなら、チームの主軸となる選手たちが、こぞってフリーエージェント(FA)を迎えるからだ。

 これにはプレーオフで1試合平均14.8得点、そしてチーム最多のリバウンド数を記録した攻守の要、サージ・イバカと、チームに安定感をもたらすベテラン、マルク・ガソルが該当。しかし、2018-19シーズンのチャンピオンが何よりも優先すべきは、フレッド・バンブリートとの再契約である。

 ミズーリ・バレー・カンファレンスにおける2度の最優秀選手賞に、3年連続の1stチーム選出と、カレッジ時代に輝かしい成績の残したバンブリート。しかし、その功績とは裏腹に、ドラフトで同選手を指名する球団は現れず、ウィチタ州立大学出身のポイントガードは、サマーリーグのトレーニングキャンプからラプターズのロスターに入り込んだ。

ウィチタ州立大時代のバンブリート[写真]=Getty Images

 NBA入りからしばらく、バンブリートはベンチプレーヤーとしてチームに貢献。3年目を迎えた昨シーズンは、持ち前のハードワークでスターターをも凌駕する活躍を披露し、ラプターズ悲願の初優勝の立役者となった。そして、今季は開幕からスタメンに定着。プレーオフで記録した1試合平均19.6得点、6.9アシストは、どちらもチームトップのスタッツであり、ベテランの粋に達したカイル・ラウリーの後釜として、ラプターズを牽引している。

 そんなラプターズの新たなリーダーに、球団は大きな期待を寄せている。球団社長のマサイ・ウジリは、「フレッドが最優先事項だ」とコメント。また、ヘッドコーチのニック・ナースも、もし来季のロースターにバンブリートがいなければ「それは大きな驚き」と、再契約を熱望している。

 バンブリート自身もラプターズ残留に前向きで、両者は相思相愛の関係にあるが、FAのプレーヤーにラブコールを送る球団は少なくない。特に、ニューヨーク・ニックスはスター選手の獲得に躍起になっており、バンブリートに大型契約の提示を準備しているほか、デトロイト・ピストンズやフェニックス・サンズも同選手の獲得に関心を示しているという。

 もちろん、ラプターズファンたちも、バンブリートの流出だけは何としても避けたいはず。そんななか、地元の飲食店がバンブリートをチームに残すべく、一肌脱ぐと手を挙げた。

「メニュー・フード・トラック」は、「Vanvleet and Eat」というキャンペーンを開始。彼らが制作したステッカーには、バンブリートの似顔絵と再契約へのラブコールを意味する「KEEP FRED VANVLEET IN TORONTO」、そして「FREDDY EATS HERE FOR FREE」と、同選手に食事を無償で提供するという大盤振る舞いなメッセージが添えられている。同じくトロントに店舗を構える『パイ(Pai)』も、このステッカーを店頭に貼ったことを報告する動画をレストランのインスタグラムアカウントに投稿し、いつでもバンブリードに食事を準備する気概をアピールした。

 このようなキャンペーンは、カワイ・レナード(ロサンゼルス・クリッパーズ)引き留めの際にも実施された(キャンペーン名は、Ka’Wine and Dine)。残念ながらレナードは優勝の置き土産を残し、LAへと旅立ってしまったが、トロントの飲食店は同じ轍を踏まずに、バンブリートのラプターズ残留を後押しすることできるのだろうか。

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文=Meiji