「自分としてはありがたいことだと思ってる。35歳にもなって、こんなハイレベルなステージでやり合うことができてるんだからね」とポール
10月5日(現地時間4日)に行なわれたロサンゼルス・レイカーズとマイアミ・ヒートによるNBAファイナル第3戦。オクラホマシティ・サンダーのクリス・ポールがバーチャルファンとして画面に登場し、試合の合間にインタビューに応じた。
マイク・ブリ―ン、ジェフ・バン・ガンディ、マーク・ジャクソンによるブロードキャストチームと会話を交わしたポールは、キャリア15年目を終えた35歳の大ベテラン。昨夏ヒューストン・ロケッツからサンダーへ移籍し、再建チームと化した新天地で輝かしい活躍を見せた。
レギュラーシーズンで平均31.5分17.6得点5.0リバウンド6.7アシスト1.6スティールをたたき出し、ミドルレンジゲームの達人としてサンダーの勝利を数多く演出。プレーオフではヒューストン・ロケッツとのファーストラウンド第7戦の末に姿を消したものの、シリーズ平均37.3分21.3得点7.4リバウンド5.3アシスト1.6スティールと上々の成績を残してチームをけん引。
4年ぶりにオールスターへ選ばれたほか、オールNBAセカンドチームにも4年ぶりに選出。NBA選手会(NBPA)の代表としても、新型コロナウイルスによるシーズン中断やプレーオフのボイコット時にリーダーシップを発揮し、リーグをまとめ上げた。
「僕はただ純粋に、バスケットボールを愛してるのさ。ビリー・ドノバンはすばらしかったし、チームメートたちも最高だったよ」と今季を振り返ったポール。サンダーはプレーオフ敗退後にドノバンHC(ヘッドコーチ)と決別し、来季はシカゴ・ブルズで指揮官を務めることが決まっている。
ポールは自身の立ち位置について「僕としては、皆が高齢だと言うけど、自分としてはありがたいことだと思ってる。35歳にもなって、こんなハイレベルなステージでやり合うことができてるんだからね。(これからも)プレーし続けるだけさ」と話していた。
サンダーは指揮官がまだ決まっておらず、今季終了後にダニーロ・ガリナーリ、ナーレンズ・ノエル、アンドレ・ロバーソンが制限なしフリーエージェント(FA)となるほか、マイク・マスカーラの来季契約がプレーヤーオプションとなる。
今後チームを再建するのであれば、ポールがトレードで他チームへ放出される可能性があることは否定できないものの、今季のパフォーマンスでポールが依然としてリーグ有数の司令塔で、トップレベルのリーダーであることは証明されただけに、35歳の“ポイントゴッド”を求めるチームは複数あるだろう。
だがポールの頭の中にあるのはプレーし続けることであり、今季共に戦ってきたチームメートたちと来季も戦うこと。今後の展開は不透明ではあるものの、ポールがコンディションを整えて来季に臨むことは間違いなさそうだ。