2020.11.15

ゴラン・ドラギッチがバトラーのリーダーシップについて「彼の闘志こそがマイアミが持っているカルチャー」

ベテラン選手として昨季ヒートを支えたバトラー(左)とドラギッチ(右)[写真]=Getty Images
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ヒートの球団文化を体現するバトラー

 昨季は新天地マイアミ・ヒートへと移籍し、持ち前のリーダーシップを発揮してチームをファイナルへと導いたジミー・バトラー。チーム練習が開始される数時間前の早朝からワークアウトに打ち込むなど、リーグでも極めてストイックな選手の1人として知られている。そういった情熱的でひたむきにバスケットボールに打ち込む姿勢をチームメートたちは慕っており、彼を中心にヒートはケミストリーを構築していたといっていいだろう。

 ヒートのベテラン選手であるゴラン・ドラギッチは、『Stadium』のシャムズ・シャラニア記者とのインタビューに応じ、なぜバトラーがリーダーとして優れているのかを語った。

「バトラーはとても優れた選手であり、驚くべきチームメート。彼の持っている闘志こそがマイアミが持っているカルチャーそのものだと思う」

「コーチ スポ(エリック・スポールストラHC)やコーチングスタッフたちは、選手と言葉を交わして会話に引き込みたいと考えている。時にそれはいい結果にはならないかもしれないが、チームとして前進するためにはプラスに作用する。ジミーは会話をとおして自分自身の在り方を示していて、もしきちんと役割をこなしていない仲間がいれば、彼は面と向かって直接言葉を投げかける。このチームに所属する皆がそれを理解しているよ」

 リーダーとして時に仲間のミスなどを指摘し、正しい方向へと引っ張っていけるのは重要なことだ。しかし勝利を追い求める気持ちや闘争心があまりにも強すぎることで、仲間と衝突してきたスーパースターも少なくはない。バトラーもその1人であり、ミネソタ・ティンバーウルブズ時代は若手選手やフロント陣との確執が報道された。だがドラギッチは、「彼との間に問題を抱えている仲間は誰もいない」と話し、「コート上において偉大なリーダーであり、競争心に溢れた人物だよ。彼がいてくれたからこそ、僕らはファイナルへたどり着けたんだ」と最大限の称賛を送っている。

 もともとヒートはかつてはスパルタ監督として知られたパット・ライリー球団社長を中心に、必要な数値まで体脂肪率が落ちていない選手はトレーニングキャンプに参加できないなど、厳しい規則を設けてきた。しかしライリー球団社長はバトラーのタフネスさを気に入っており、現に所属1年目とは思えないほどに彼はチームにフィットしていた。ヒートのカルチャーとこの上なくマッチした彼が今後どのようなキャリアを歩んでいくのか目が離せない。

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