2020.11.16

八村塁と渡邊雄太が2人揃って他球団のNBA選手と共に合同ワークアウトへ参加

日本代表で共闘する八村と渡邊がワークアウトに参加した[写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 NBA選手たちは、12月22日の2020-21シーズンの開幕に向けて、少しずつコートに戻り始めている。

 例えば、最近はジェームズ・ハーデン(ヒューストン・ロケッツ)とジョン・ウォール(ワシントン・ウィザーズ)が、アンドレ・ドラモンド(クリーブランド・キャバリアーズ)やマイケル・ビーズリー(ブルックリン・ネッツ)らとともにピックアップゲームを開催。ハーデンが軽快な片足スリーを成功させると、今度はウォールがキレのあるドライブからワンハンドスラムを叩き込むなど、終始テンションの高いプレーが続いた。

 八村塁(ウィザーズ)も一時帰国からアメリカに戻り、練習を再開。また、メンフィス ・グリズリーズとの2Way契約が満了した渡邊雄太(メンフィス ・ハッスル)もNBA球団との契約に向けて、トレーニングを積んでいる。

 その八村と渡邊が、2人揃って合同ワークアウトに参加。そこにはスペンサー・ディンウィディー(ネッツ)、ニッケル・アレクサンダー=ウォーカー(ニューオーリンズ・ペリカンズ)、ハミドゥ・ディアロ(オクラホマシティ・サンダー)、ジャレッド・ヴァンダービルト(デンバー・ナゲッツ)、イケ・アニグボ(ペリカンズ)ら、他球団のNBAプレーヤーが集結した。

 八村は1年間NBAでプレーして、身体の完成度が増したように思える。無論、伝家の宝刀であるストップ&ジャンプは健在。また、ハイライトではスリーポイントレンジからのショットが多数記録されおり、八村も意識的に向上に努めている様子だった。課題とされていた外角からのショット成功率が伸びれば、スモールフォワードでの起用も現実味を帯びてくるだろう。

 しかし、このワークアウトで評価を上げたのは、渡邊のほうだろう。堅実なボール運び以上に、スリーポイントの精度には目を見張るものがある。左手から放たれるキャッチ&シュートは非常にスムーズでタッチが良く、一連の流れからは相当の練習を重ねてきたことが伺え、自信がみなぎっているように映る。YouTubeやInstagramの動画コメント欄にも「グリズリーズはもっと雄大に時間を与えるべきだ」「過小評価されている」「本当に良いと思う。大型選手でガードのハンドリングとソリッドなショットを持っている。まともなチームで素晴らしいロールプレーヤーになれる」などの賛辞の声が見られた。献身的な姿勢やディフェンスの良さは、過去2シーズンで証明済み。フィットするNBA球団は、必ずあるはずだ。

 何より、こうして2人の日本人がNBAの舞台で戦っているという事実をとても誇らしく、うれしく思う人は多いはず。八村、渡邊両選手のさらなる飛躍に期待したい。

 

 文=Meiji

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