11月24日(現地時間23日)。デマーカス・カズンズがヒューストン・ロケッツとの1年契約に合意したと『The Undefeated』のマーク・スピアーズ記者へ明かした。
208センチ122キロのカズンズはオールスター選出4度、オールNBAチーム選出2度を誇るビッグマン。キャリア9年で平均21.2得点10.9リバウンド3.2アシスト1.4スティール1.2ブロックと、堂々たる成績を残してきた。
だがこの3年間は大ケガに見舞われてしまい、本来のパフォーマンスを発揮できずに苦しんだ。ニューオーリンズ・ペリカンズ在籍時の2018年1月下旬にアキレス腱を断裂。
一昨季はゴールデンステイト・ウォリアーズと契約を結び、19年1月中旬にコートへ立つも、プレーオフ序盤に左大腿四頭筋を断裂してしまい、約1か月半の戦線離脱。トロント・ラプターズとのNBAファイナルで復帰したとはいえ、出場時間が制限された中でプレーせざるをえなかった。
昨季はロサンゼルス・レイカーズへ加入したものの、オフシーズンのワークアウト中に左膝の前十字靭帯を断裂してしまい、無念のシーズン全休。
ロケッツはジェームズ・ハーデン、ラッセル・ウェストブルックという“MVPデュオ”がトレードを志願していると報じられており、開幕までに移籍する可能性があり、今後どうなるか分からないというのが現状だ。
マイク・ダントーニ前HC(ヘッドコーチ/現ブルックリン・ネッツAC)の下、ロケッツは昨季途中にリムプロテクターのクリント・カペラ(現アトランタ・ホークス)を放出し、ロバート・コビントンを獲得。196センチのPJ・タッカーが実質的にセンターを務めるというスモールボールで戦っていた。だがこのオフにロケッツはコビントンをポートランド・トレイルブレイザーズへ放出。ジェフ・グリーンがブルックリン・ネッツ、オースティン・リバースがニューヨーク・ニックスへ移籍。
それでも、ロケッツは昨季デトロイト・ピストンズでブレイクしたパワーフォワードのクリスチャン・ウッドを獲得するという補強に成功。「この機会に感謝している。この先に何が待ち受けているのか、楽しみにしている」と語ったカズンズが本来のパフォーマンスに近いプレーを見せることができれば、楽しみな布陣になることが予想できる。
ペリカンズでプレーした17-18シーズン。カズンズはアキレス腱断裂前の48試合で平均25.2得点12.9リバウンド5.4アシスト1.6スティール1.6ブロックというすばらしい数字を残していた。
『ESPN Stats & Info』によると、1シーズンで平均25.0得点12.0リバウンド5.0アシスト以上をクリアしたのはカズンズを含めてNBA史上7人のみ。現役ではカズンズとヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス/2シーズン連続で達成中)しかいない。30歳の重量級ビッグマンは多彩なプレーができるだけに、ロケッツはこの男の復活に大きな期待を寄せているに違いない。