2020.12.31

開幕3連敗のラプターズ。リーダーのラウリーは「皆が同じ考えを持って戦えていない」

チームの現状に苦言を呈したラウリー(中央)[写真]=Getty Images
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「俺たちはもうこれ以上、時間を無駄に費やすことはできない。0勝3敗なんだ。次の試合をマストウィンだと捉えて臨まなきゃいけない」

 12月31日(現地時間30日、日付は以下同)終了時点で、今季いまだ勝ち星がないのはワシントン・ウィザーズ、デトロイト・ピストンズ(共に0勝4敗)、ヒューストン・ロケッツ(0勝2敗)、そしてトロント・ラプターズ(0勝3敗)の4チーム。

 ここまで敗れたニューオーリンズ・ペリカンズ、サンアントニオ・スパーズ、フィラデルフィア・セブンティシクサーズはいずれも今季勝率5割以上を残しているチームとはいえ、一昨季の覇者が初勝利までここまで時間を要することになるとは予想外と言っていい。

「我々はここまでの全試合でいくつかすばらしいことをやってきた。(相手チームへ)タフなディフェンスをし、ショットを打たせて、リムでタフな守りを見せて、タフなリバウンドをしいてきた。でもショットがことごとく黙り込んでしまい、それがこのチーム全体へあまりにも多くの影響を及ぼしているね」。

 ニック・ナースHC(ヘッドコーチ)が30日のシクサーズ戦後に話したように、今季のラプターズはディフェンスこそまずまずの数字を残しているものの、オフェンスは平均102.0得点でリーグワースト2位と低迷(日本時間30日終了時点)。フィールドゴール成功率41.5パーセントはリーグ29位で、3ポイント成功率34.8パーセントもリーグ20位、フリーズロー試投数(平均13.7本)と成功数(同10.7本)はいずれもリーグ最下位。

「俺たちは年を取ったチームだが、若いんだ。このチームには(初優勝した2019年の)NBAファイナルでプレーした選手たちもいるけど、(新加入選手もいるから)依然として新しいチームであり、選手たちの中にはこのチームを理解しようとトライしている選手たちもいる」。

 ラプターズが誇る不動のリーダー、カイル・ラウリーがそう話したように、今季はラウリーやパスカル・シアカム、フレッド・バンブリート、ノーマン・パウエルといった優勝経験者がいる一方で、アーロン・ベインズやアレックス・レンといった今季から加入した選手たちもおり、現有戦力がまだかみ合い切れていない状況にある。

 だがラプターズが黒星先行の状況のままでいるわけにはいかない。ラウリーは「メンタル面でタフにならなきゃいけない。俺たちは今のところ、同じ考えを持って戦うことができていないと思う」と指摘し、こう続けた。

「俺たちはもうこれ以上、時間を無駄に費やすことはできない。0勝3敗なんだ。俺たちには本当に、本当に勝利が必要なんだ。だから次の試合をマストウィンだと捉えて臨まなきゃいけないと思っている」。

 ラプターズの次戦は1月1日のニューヨーク・ニックス戦。7年連続でプレーオフ進出を逃しているニックスだが、今季はトム・シボドー新HCの下、2勝2敗という決して侮れない戦績を残しているだけに油断は禁物。

 一昨季の覇者はニックス相手に今季初の白星を手にすることができるのか。ここまで出場機会に恵まれていない渡邊雄太(2ウェイ契約)の動向も気になるところだ。

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