2021.01.07

昨季台頭したクリスチャン・ウッドがピストンズからロケッツへ移籍した背景とは?

ロケッツでオールスター級の成績を残すウッド[写真]=Getty Images
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「うぬぼれているわけじゃない。でも僕には実際、それ(800万ドル)以上の価値があると思っている」

 1月6日(現地時間5日、日付は以下同)終了時点で、ヒューストン・ロケッツのクリスチャン・ウッドは5試合に出場して平均35.6分23.6得点10.0リバウンド1.6アシスト1.0スティール2.0ブロックと大暴れを見せている。

 ロケッツは2勝3敗と負け越しているとはいえ、昨季までのチームにはいなかった万能型ビッグマンとして、ウッドはオールスター級の個人成績を残していると言っていい。

 208センチ97キロのウッドは、ドラフト外から2015年10月末にフィラデルフィア・セブンティシクサーズの一員としてNBAデビュー。その後シクサーズ、シャーロット・ホーネッツ、ミルウォーキー・バックス、ニューオーリンズ・ペリカンズを渡り歩いてきた。

 そして昨季デトロイト・ピストンズでチャンスを勝ち取り、62試合(うち先発は12試合)に出場して平均21.4分13.1得点6.3リバウンド1.0アシストにフィールドゴール成功率56.7パーセントをマーク。

 特にオールスター後からシーズン中断までの9試合では平均34.6分24.0得点9.6リバウンド1.9アシストにフィールドゴール成功率57.1パーセントという好成績を残していた。

 制限なしフリーエージェント(FA)として迎えた昨年のオフシーズン。注目株の1人と目されていた25歳のビッグマンだったが、結果はサイン&トレードでロケッツへと移籍。3年4100万ドル(約42億2300万円)という高額契約を手にした。

 だがトロイ・ウィーバーをGM(ゼネラルマネージャー)に招へいしたピストンズは、ウッドに対して800万ドル(約8億2400万円)以上の年俸を支払うことに関心がなかったと『The Undefeated』のマーク・J・スピアーズ記者が報じている。

 ウッドはロケッツとのサイン&トレードについて、4日に行なわれた同メディアとの電話インタビューでこう話している。

「長期間の契約というのは僕にとってものすごく大きい。それは僕がミニマム契約(最低保証額)や無保証契約で何度もウェイブされてきた環境から、どれだけ一生懸命努力してはい上がってきたかを示してくれる。だからこの契約は信じられないほどすばらしいものなんだ」。

 そして「うぬぼれているわけじゃない。でも僕には実際、それ(800万ドル)以上の価値があると思っている」と話している。

 ピストンズは昨年のオフシーズンにFA戦線でジェレミー・グラントメイソン・プラムリーを獲得したものの、現時点でウッドは両選手以上の活躍を見せていることは間違いない。

 ウッドはまだ25歳。これからさらに成長を遂げる可能性もあるだけに、昨年ロケッツ入りした男にとって、ピストンズが提示した金額は大きなモチベーションとなったのかもしれない。

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