2021.01.18

レブロンはノールックスリーを決めた際にベンチのシュルーダーと“賭け”をしていた

レブロンはチームメートと“ある”賭けをしていた[写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 毎日のようにスーパープレーが飛び出すNBA。だが、先週のベストハイライトは、ロサンゼルス・レイカーズの絶対的エース、レブロン・ジェームズのノールックスリーで異論はないだろう。

 1月13日(現地時間12日)に開催されたヒューストン・ロケッツ戦の前半、マーキーフ・モリスからのキックアウトを受け取ったレブロンは、一呼吸置いてワンドリブルを突きながら冷静にラインを確認し、チェックに来たベン・マクレモアをフェイクでいなしてからショット。その後、レブロンはボールがまだリングに届いていないにもかかわらず、真後ろにあるレイカーズベンチを振り返ると、大騒ぎする味方のリアクションを見て、得点を確認。颯爽とディフェンスに戻り、観衆を沸かせた。

 どうやら、このビッグプレーの裏ではとある“賭け”が行われていたようだ。

 賭けの相手は、デニス・シュルーダーだった。今シーズン、レイカーズへやってきたポイントガードは、一連の出来事をこう振り返っている。

「僕はベンチからレブロンに向けて『(失敗するに)ベンジャミン(100ドル)を賭ける』と言ったんだ。彼はショットを放つと、振り返り『乗った』と一言。そして、ボールはリングをくぐり抜けた。神がかっているよ」

 また、試合後のインタビューでは、レブロンもこのプレーに言及。ボールから目を離し、後ろを向いた理由を以下のように説明した。

「俺はシュート中に賭けに乗ることにしたんだ。男なら、目を見なければ賭けは成立しないだろ。だから俺は彼(シュルーダー)の目を見た。そして、俺は賭けに勝った」

 ノールックスリーは、ゴールデンステイト・ウォリアーズに所属するステフィン・カリーの秘技として広く知られている。レブロンも「あのショットをNBAを歴史と結びつけると誰を連想しますか?」という記者から質問に対してカリーの名前を挙げ、その精度の高さを賞賛している。

「ステフは間違いなく、俺たちのリーグで最もあのようなショットを成功させている。もしステフのようにボールが美しく、軽快かつ正確に弧を描いたとしても、彼はあれを成功させる究極の正確性を持ち合わせている」

 なお、レブロンの今シーズンのスリーポイント成功率は38.2パーセント。10本の試投で6本以上を外す計算だが、このようなシーンで決めてしまう勝負強さこそ、キングたる所以である。勝敗を分けるシーンでチームにレブロンがいることほど心強いことはない。2010年ぶりとなるレイカーズ連覇に向けて、視界は良好だ。

 文=Meiji

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