練習を再開したウィザーズ、指揮官はスパーズ戦に向けて「なんとか戦えると思う」

今季リーグトップの平均得点を稼ぎ出すビール[写真]=Getty Images

八村らが欠場予定も、ビールを中心に日本時間25日のスパーズ戦へ臨む

 1月21日(現地時間20日、日付は以下同)。ワシントン・ウィザーズがチーム練習を再開。新型コロナウイルスの安全衛生プロトコルによって、9日間も練習ができず、6試合連続で延期となっていた。

「はっきり言って、今日も“練習をした”とは言えないね。皆にはずっと会っていなかったしね。今日はシュート練習と5対0のオフェンスの練習のみだった。選手が8人しかいなかったから限度があったが、やれることをやったよ。前例がないので難しいね。9日間、練習ができなかったんだ。選手たちには絶対にケガをさせたくはない。だから、今日は軽めの練習にした。シュートを打つだけの練習だった。参加した選手たちにとってはセラピーみたいなものだったと思うね。久しぶりに集まって、大好きなバスケをすることができた。この先がすごく心配だ。なにしろ練習に参加できている選手たちでさえ、対戦相手よりも明らかにコンディションが落ちている」。

 スコット・ブルックスHC(ヘッドコーチ)がそう語ったように、ウィザーズは21日に発表された時点で八村塁デニ・アブディヤダービス・ベルターンス、トロイ・ブラウンJr.、イシュ・スミス、モリッツ・ヴァグナーが同プロトコルにより出場できず、トーマス・ブライアントラッセル・ウェストブルックがケガのため欠場という状況で、23日のミルウォーキー・バックス戦も延期となっていた。

 ブラッドリー・ビールはバックス戦についてこう話していた。

「俺は幸い、自宅にバスケのコートとウェイトルームがあるから、この期間中にトレーニングがしっかりできた。でも他の選手たちにはそういう環境がない。1週間もコートに立っていないと、リズムもコンディションも崩れてしまう。だから正直、(いきなり実戦となると)ケガをしやすくなるから、リーグと連絡をとって、試合を行なわない方向で動いている」。

 一夜明けた22日。この日はウィザーズにウェストブルックが加わり、9人で練習を行なった。現在は25日のサンアントニオ・スパーズ戦、27日のヒューストン・ロケッツ戦、28日のニューオーリンズ・ペリカンズ戦(いずれもアウェー)に向けて準備をしている段階だ。

「今日は9選手が参加したから、練習の範囲が広がったよ。3対3対3の練習ができたからね。昨夜の練習前はすごく心配だったんだ。9日間も練習していなかったんだからね。選手のコンディションと健康が第一。NBAコミッショナーは、スポーツ界で最高のコミッショナーだ。常に選手の安全と健康を第一に考えてくれている。リーグが我々の状況を理解し、(バックス戦を)延期すると思っていたが(心配だった)。これで(次の試合までに)少し時間ができた。個々のメンタル面の準備と、実戦に必要なコンディションに整え直す時間ができた。頭数は少ないが、なんとか戦えると思う」と指揮官は言う。

 とはいえ、現状でセンターはロビン・ロペスのみで、ビールがパワーフォワードを務めることもある状況だけに、ウィザーズはスモールラインナップで臨むこととなる。

 左大腿四頭筋を痛めて欠場しているウェストブルックの復帰時期について、ブルックスHCは「(ラッセルが)万全ならば(スパーズ戦に)出場する。そうでなければ、ヒューストン戦の復帰でもいい。もっと時間が必要なら、ペリカンズ戦の復帰でもいい。焦ることはない。彼はリーグトッププレーヤーのひとり。状態も良くなって、早く復帰するにこしたことはないけど、シーズンは長い。今はじっくりと治してほしいね」と明言を避けた。

 今季リーグトップの平均34.9得点を記録するビールを中心に、約2週間ぶりの試合に臨むウィザーズ。ウェストブルックをはじめ、八村やベルターンスといった主力のコンディションは気になるところだが、まずは試合で戦うことができる状態まで持ち込んでほしいところだ。

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