2021.01.27

ジミー・バトラーがバブル内で営業したコーヒー屋の売上やコーヒーへの愛情を語る

バトラーが昨季バブル内でオープンした「コーヒー屋」について言及[写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 未だ記憶に新しい昨シーズンのバブル開催。オンコートのできごとはさておき、オフコートでも隔離施設ならではのトピックスが満載だったように思える。例えば、ワシントン・ウィザーズに所属するトロイ・ブラウンJr.が司会を務めたVLOG『BALLIN’ IN THE BUBBLE』では、八村塁がバブルにもちこんだスニーカー紹介などが行われていた。

 しかし、最も注目度が高かったコンテンツは、マイアミ・ヒートの闘将ことジミー・バトラーが、コーヒー屋を起業したことだろう。同選手が自室で営業した『ビッグ・フェイス・コーヒー』は、バトラーが直々にコーヒーを淹れて訪れる選手たちにラテやアメリカーノを提供。しかし、ゴラン・ドラギッチが不意の休業に肩を落としたり、バム・アデバヨが「1杯20ドル(約2100円)は高過ぎる」と苦言を呈したり、現金払いのみだったりと、チームメートの厳しい宣伝もあり、バトラーのコーヒーショップはホテル内で注目の的となった。

 バトラーは最近『GQ』のインタビュー内で、再び『ビッグ・フェイス・コーヒー』に言及。その一説では、バブル内での実際の売上にも言及している。

「何を作ったかって?正確な数を教えることはできないけど、売上は1~6000ドルの間のどこかと言っておこう。でも、俺はカプチーノ、ラテ、プアオーバー、ケメックスなど、それらすべてに良い学びがあったよ」

 もし仮に売上が6000ドル(約62万円)だったと過程すると、1杯20ドルなのでバトラーは300杯のコーヒーを提供したことになり、バブルでの開催期間は約70日間だったため、1日4杯前後のコーヒーを淹れていたことになる。隔離エリアで客足に制限があったことを考慮すると、十分ビジネスとして成立する可能性を秘めているように思える。

 また、バトラーは『ビッグ・フェイス・コーヒー』の当初のビジネスプランの見直しの必要性や、同ショップへの熱い思いも口にしていた。

「みんな日当を受け取り、それで“嗜好品”を手に入れている。もし、俺が美味しいコーヒーを提供できれば、彼らはそれらの嗜好品ではなく、俺に100ドルを支払ってくれるだろう。でも俺の計画は思いどおりにはいかなかった。1杯20ドルで提供していたし、文句を言うことはできないけどね」

「俺は本気でコーヒーのエキスパートになり、いつか自分のコーヒーショップをオープンしたいと思っていた。だから、俺はホテルの外でのビジネスの仕方や、様々なタイプのコーヒーの作り方を学んだんだ」

 現在、『ビッグ・フェイス・コーヒー』は休業中のようだが、バトラーからはコーヒーへ対する本気度が伺える。多くの著名選手が引退後にコーチやコメンテーターを目指すなか、バトラーはひとり、アメリカ某所の路面店で道ゆく人々にコーヒーを振る舞っているかもしれない。

文=Meiji

BASKETBALLKING VIDEO