レイ・アレンやマイク・ミラーも見てきたハズレムが絶賛する理由とは?
昨季ジミー・バトラーを中心とした布陣でNBAファイナルまで勝ち上がり、ロサンゼルス・レイカーズと激闘を繰り広げたマイアミ・ヒートには、ゴラン・ドラギッチやタイラー・ヒーローなど、シュート力を武器に活躍を続ける選手が複数いる。
その中でも異色と言っていい存在なのが、ダンカン・ロビンソンだ。ドラフト外でヒートへ入団した201センチ97キロのスイングマンは、昨季序盤からスターターに定着し、今季もここまで17試合に出場して平均13.9得点4.0リバウンド1.6アシストに3ポイント成功率40.4パーセントで平均3.5本も沈めている。
3ポイントを平均3.7本決めて成功数(270本)でリーグ3位、成功率44.6パーセントでリーグ4位に入った昨季と比較すると、今季は両部門で成績が落ちているものの、ロビンソンが持つシュート力はヒートの武器の1つとなっていることに変わりはない。
1月28日(現地時間27日)に『SLAM』へ掲載された記事の中で、ヒート一筋18年目のユドニス・ハズレムはロビンソンを「俺が見てきた中でベストシューターだ」と絶賛していた。
「俺はこれまでのキャリアですばらしいシューターたちとプレーしてきた。レイ・アレン(元シアトル・スーパーソニックスほか)、マイク・ミラー(元メンフィス・グリズリーズほか)、ジェームズ・ジョーンズ(元ヒートほか)、ラシャード・ルイス(元オーランド・マジックほか)、デイクアン・クック(元ヒートほか)。そのうちの何人かは3ポイントコンテストを制してきた」。
ハズレムが話したように、ジョーンズは11年、クックは09年にオールスターの同コンテストを制しており、アレンについてはレギュラーシーズンでNBA歴代最多となる2973本の3ポイントを成功させたレジェンド。
選手としての実績でもオールスター選出経験のあるアレンやルイスの方がどうみても格上なのだが、ハズレムはロビンソンのすごさについてこう話している。
「俺の中でダンカンをベストシューターにしたのは彼がショットを決めるまでの方法なんだ。さまざまな方法でショットを射抜くことができる。ドリブルなし、ハンドオフ、ステップバック、サイドステップでね。俺は(彼のように)試合をとおして動き回る選手は見たことがない」。
ヒート在籍時のアレンやルイスは、キャリア終盤に差し掛かっていたこともあり、主にスポットアップシューターに近い役割だった。ミラーやジョーンズ、クックも同様で、出番は限られていたため、ロビンソンと単純比較することは難しい。
それでも、ロビンソンは3ポイントを放つことが役割であり、もしショットを放てなければパスをし、再びオフボールで動き回ってパスを受け取り、高確率なショットを放り込むことができる。
そして2シーズン連続で平均3.5本以上成功、成功率40.0パーセント超えを記録していることから、ハズレムはロビンソンが持つシュート力に驚嘆しているのだろう。リーグ有数のシューターとなったロビンソンが今後も長距離砲を決め続けることができるのであれば、ヒート史上最高のシューターとして認知される可能性は十分ありそうだ。