2021.03.17

レイカーズオーナーがレブロンの“VIP待遇”を約束「居たいだけチームに居てもらっていい」

レイカーズのオーナーがレブロン・ジェームズにVIP待遇を約束[写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)は、36歳を迎えた現在もトップコンディションを維持し続けている。プレーは衰えるどころか、円熟の域に達しており、キングは今なおキングとして、NBAの頂点に君臨している。

 今シーズンのレブロンの出場時間合計は、3月16日時点で1310分。これはリーグ全体11位のプレータイムであり、レブロンの1歳年下で同ランキング39位に位置するクリス・ポール(フェニックス・サンズ)と比較して、136分も長い。過去にはボディケアに年間150万ドル(約1億6000万円)も費やしていることが話題となり、今年2月には「自分の能力に限界を定めたことは一度もない」と、通常であればキャリア晩年と思われる段階にもかかわらず、さらなる高みを目指していると力強くコメントしていた。

36歳になった今でも衰えることなく驚異的なプレーを披露している[写真]=Getty Images

「私たちは彼と過ごせることに感謝している」

 そんな究極のプロフェッショナリズムを持つレブロンに、レイカーズのオーナー、ジーニー・バスは心酔している模様。スティーブン・A・スミスがコメンテーターを務める「ESPN」のプログラム『First Take』に出演したバスは、以下のように語り、チームのリーダーを賞賛している。

「彼(レブロン)のプレースタイルは、とても36歳には見えません。ですが、チームにレブロンのような選手がいる場合、それを最大限に生かす必要があります。勝利する機会を逃すようなことはしません。彼はバスケットボールを熟知していて、競争力があります。彼とともに過ごせることをとても幸せに思っています」

 2013-14シーズン以降、なかなか低迷期を脱出できなかったレイカーズ。しかし、2018年に同球団に加入したレブロンは、入団2年目にしてチームに悲願となる10年ぶりのチャンピオンリングをもたらし、バスはこの優勝により“NBAで優勝した史上初の女性オーナー”という名誉ある肩書きを手にしている。

 また、スミスから「レブロンは底無しのように思える。彼はいつまでプレーできるのか」という質問に対して、バスはこう答えている。

「私たちは彼が居たいと思うだけ、ここに居てもらいたいと思っています。カリーム(・アブドゥル=ジャバー)は、42歳までプレーしています。レブロンは先日、46歳を迎えた頃には恐らくプレーしていないと言っていましたね。なので、今から46歳だと、あと10年でしょうか? いずれにせよ、彼のしたいようにしてもらって構いません。私たちは彼と過ごせることに感謝しています」

 バスはレブロンの将来を予想するなかで、「したいようにしてもらって構わない」と、これ以上にない“VIP待遇”を約束したのだ。

 ちなみに、NBAの歴代最年長記録は、1947-48シーズンにナット・ヒッキーが残した45歳363日。レブロンはファミリーファーストな人物としても知られているため、「妻が許さない」という理由となると、ヒッキーの記録更新は望めないかもしれないが、現在のコンディションや最近の発言を見る限り、まだまだ現役生活を続ける覚悟を感じる。

 また、レブロンが息子ブロニー・ジェームズ(シエラ・キャニオン高校)とNBAの舞台でプレーすることを望んでいるのは、有名な話。現在、「247 Sports」の学年別選手ランキングで全米27位に格付けされているブロニーは、2023年に高校卒業を控えている。そこから大学でプレーするとなると、レブロン親子が共闘できるのは早くても2025年だ。

 自身の夢は必ず実現させる。それが、レブロン・ジェームズという男。以上から推測するに、あと5年前後はコート上でキングの姿を見られるのではないだろうか。

息子のブロニーとの共闘は実現するのだろうか[写真]=Getty Images


 文=Meiji

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