規格外の漢、ザイオン・ウィリアムソン(ニューオーリンズ・ペリカンズ)は、プレーオフ圏外に沈むチームにおいて、2年目の選手とは思えない活躍を続けている。
3月22日(現地時間21日)のデンバー・ナゲッツ戦を30得点、フィールドゴール成功率69.2パーセントで終えたザイオンは、20試合連続で20得点以上、フィールドゴール成功率50パーセント以上を達成。この継続記録は歴代2位の長さであり、1位の記録保持者であるシャキール・オニール(元オーランド・マジックほか)の25試合を射程圏内に捉えている。
Zion Williamson has scored 20+ points on 50% shooting in 20 straight games.
Only Shaq has a longer streak since 1983 (25 in 2001). pic.twitter.com/RbblHTQeeL
— StatMuse (@statmuse) March 21, 2021
コービー、レブロンを凌ぐ高ペースで得点を量産
破竹の勢いで得点を重ねているペリカンズの背番号1番だが、そのスピードは一体、どれほどの早さなのだろうか。
『HoopsHype』は、デビューからキャリア通算60試合を終えた時点での最多得点記録者をランキング形式で発表。そのランキングを上から辿っていくと、ザイオンは1457得点(1試合平均24.3得点)で、NBA歴代9位にランクインしている。
ただし、「上には上がいる」と思うのは、少し軽率かもしれない。上位陣は、1位からウィルト・チェンバレン(元フィラデルフィア・セブンティシクサーズほか)が2241得点(1試合平均37.4得点)、ウォルト・ベラミー(元アトランタ・ホークスほか)が1917得点(1試合平均32.0得点)、オスカー・ロバートソン(元ミルウォーキー・バックス)が1824得点(1試合平均30.4得点)と、確かに数字面ではザイオンを凌ぐが、彼らはまだバスケットボールのディフェンスシステムが確立していなかった時代のプレーヤーだということを忘れてはならない。
ちなみに、マイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか)は、1664得点(1試合平均27.7得点)で歴代6位にランクインしており、ジョーダン登場以来の選手に限定すると、ザイオンは歴代最高の得点数をマークしていることになる。
ちなみに、NBAの歴代最多得点記録3位のレブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)や4位のコービー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)は、同ランキングのトップ15にも入っておらず、ザイオンに次ぐハイペースで得点を重ねたのは、13位にランクインするシャキール・オニール(元ロサンゼルス・レイカーズほか)が記録した1433得点(1試合平均23.9得点)というもの。
もし仮に、晩年まで衰えることなく順調に得点を重ね、キャリア通算1300試合前後に出場することができれば、ザイオンは間違いなく殿堂入り候補になるだろう。
NBAに舞い降りたモンスターのキャリアは、まだ2年目の折り返し地点を迎えたばかり。底知れぬ怪物に成長の上限は存在するのだろうか。期待と妄想は膨らむ一方だ。
文=Meiji