2021.03.22

ザイオンはやはり怪物…通算60試合でジョーダン登場以来最多得点をマーク

NBAキャリア2年目とは思えないハイペースで得点を重ねるザイオン・ウィリアムソン[写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 規格外の漢、ザイオン・ウィリアムソン(ニューオーリンズ・ペリカンズ)は、プレーオフ圏外に沈むチームにおいて、2年目の選手とは思えない活躍を続けている。

 3月22日(現地時間21日)のデンバー・ナゲッツ戦を30得点、フィールドゴール成功率69.2パーセントで終えたザイオンは、20試合連続で20得点以上、フィールドゴール成功率50パーセント以上を達成。この継続記録は歴代2位の長さであり、1位の記録保持者であるシャキール・オニール(元オーランド・マジックほか)の25試合を射程圏内に捉えている。

コービー、レブロンを凌ぐ高ペースで得点を量産

 破竹の勢いで得点を重ねているペリカンズの背番号1番だが、そのスピードは一体、どれほどの早さなのだろうか。

『HoopsHype』は、デビューからキャリア通算60試合を終えた時点での最多得点記録者をランキング形式で発表。そのランキングを上から辿っていくと、ザイオンは1457得点(1試合平均24.3得点)で、NBA歴代9位にランクインしている。

 ただし、「上には上がいる」と思うのは、少し軽率かもしれない。上位陣は、1位からウィルト・チェンバレン(元フィラデルフィア・セブンティシクサーズほか)が2241得点(1試合平均37.4得点)、ウォルト・ベラミー(元アトランタ・ホークスほか)が1917得点(1試合平均32.0得点)、オスカー・ロバートソン(元ミルウォーキー・バックス)が1824得点(1試合平均30.4得点)と、確かに数字面ではザイオンを凌ぐが、彼らはまだバスケットボールのディフェンスシステムが確立していなかった時代のプレーヤーだということを忘れてはならない。

 ちなみに、マイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか)は、1664得点(1試合平均27.7得点)で歴代6位にランクインしており、ジョーダン登場以来の選手に限定すると、ザイオンは歴代最高の得点数をマークしていることになる。

 ちなみに、NBAの歴代最多得点記録3位のレブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)や4位のコービー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)は、同ランキングのトップ15にも入っておらず、ザイオンに次ぐハイペースで得点を重ねたのは、13位にランクインするシャキール・オニール(元ロサンゼルス・レイカーズほか)が記録した1433得点(1試合平均23.9得点)というもの。

 もし仮に、晩年まで衰えることなく順調に得点を重ね、キャリア通算1300試合前後に出場することができれば、ザイオンは間違いなく殿堂入り候補になるだろう。

 NBAに舞い降りたモンスターのキャリアは、まだ2年目の折り返し地点を迎えたばかり。底知れぬ怪物に成長の上限は存在するのだろうか。期待と妄想は膨らむ一方だ。

 文=Meiji

圧倒的な身体能力で得点を重ねるザイオンの未来に期待が膨らむ[写真]=Getty Images

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