2021.05.23

日本人史上初のNBAプレーオフへ臨むウィザーズの八村塁、指揮官は対戦相手ハリスを警戒

八村(左)とハリス(右)[写真]=Getty Images
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 5月23日(現地時間22日、日付は以下同)。NBAはプレーオフが幕を開け、ファーストラウンド8カードのうち、4カードが初戦を終えた。

 翌24日にはイースタン・カンファレンス8位に入ったワシントン・ウィザーズが、敵地ウェルズファーゴ・センターでイースト1位のフィラデルフィア・セブンティシクサーズとのシリーズ初戦に臨む。

 ウィザーズは優勝候補の一角に挙がるシクサーズ相手に今季は3戦全敗。そのうち2試合は6点差以内で決着する展開ではあったものの、シクサーズはホームでイーストベストの29勝7敗と無類の強さを誇っており、初戦からブロウアウトを狙ってくるだろう。

 ラッセル・ウェストブルックブラッドリー・ビールというリーグ有数のバックコートデュオが最大の強みのウィザーズは、48分間あたりのポゼッション数(ペース)でリーグトップの104.1を誇っているように、持ち前の速さを駆使してシクサーズへ先制パンチを浴びせたいところ。

 だがシクサーズにはMVP最終候補に入ったビッグマンのジョエル・エンビードが君臨しており、フロントコートにはトバイアス・ハリスというオールラウンドなスコアラーもいるだけに、そう簡単に崩すことはできない。

 日本人史上初となるNBAプレーオフへ臨む八村塁は、そのハリスと主にマッチアップすることが予想されており、スコット・ブルックスHC(ヘッドコーチ)はハリスについて23日の練習後にこう話していた。

「(塁の)マッチアップ相手は厄介だ。彼は毎年オールスター級の成績を残している。彼は皆にとって難しいマッチアップになる。我々はよくスイッチするから、(塁だけでなく)彼につく選手がしっかりと守らないといけない。彼にはできるだけ心地よくプレーさせないこと。彼はプロフェッショナルなスコアラーだからね。ペイント内では小柄な選手相手にミスマッチを活かせるし、外からも得点できる。右へのドライブがうまく、左へステップバックして放つこともできる。塁はこのマッチアップの難しさを十分理解している。昨シーズンは塁とほかの選手たちにとって育成の年だった。塁は2年目になって、対戦相手の傾向などをかなり把握できるようになっている。最大で約2週間にも及ぶシリーズの中で、同じ対戦相手をどう止めるかが、次のステップになる」。

 ハリスは今季のウィザーズ戦で平均14.3得点にフィールドゴール43.9パーセント、3ポイント27.3パーセントと、シーズン平均(19.5得点、フィールドゴール51.2パーセント、3ポイント39.4パーセント)を下回っているものの、プレーオフに入ってギアを上げてくることは間違いない。

 ウィザーズはチーム全体でエンビードという支配的なビッグマンをスローダウンすること。そしてハリスに大量得点を奪われないよう、試合を通してなるべくタフショットを打たせたいところだ。

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