2021.06.07

大将は限界? NBA優勝を望むリラードがブレイザーズへの不満を吐露

リラードはチームの現状に不満を抱いているようだ[写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 ポートランド・トレイルブレイザーズは今シーズンも、デイミアン・リラード頼みのチームに終始したように思える。

 オフシーズンに課題とされていたディフェンス面での改善を試みるべく、ロバート・コビントンやノーマン・パウエルを獲得。しかし、当初期待されていたような成果を得られることはなく、レギュラーシーズンのディフェンシブレーティング(100ポゼッションあたりの平均失点数)は、サクラメント・キングスに次ぐ115.3失点でリーグワースト2位。デンバー・ナゲッツとのプレイオフ1回戦第5戦のように、たとえエースがモンスタースタッツを残したとしても、その活躍にチームメートが応えられないような瞬間は少なくなかった。

 そんなブレイザーズの現状に、リラードは限界が近づいているのかもしれない。

「ESPN」のロイス・ヤング記者にチームに新たな動きが必要か問われたリラードは、包み隠すことなく、ブレイザーズが「不十分だ」と言い放ったようだ。

「俺たちはチャンピオンシップを勝ち取ることができなかった。つまり、現在の俺たちでは明らかに不十分ということになる。抜本的な大改革が行われるのか、(従来同様の)変更がなされるのか、そもそもその可能性があるのかもわからないけれど、足りていないことは間違いない。スターティングポイントガードおよびシューティングガードが不在のあのチーム(ナゲッツ)に対して、俺たちは及んでいなかった。俺たちの現在地は、明らかにチャンピオンシップ獲得に値しない」

「いつまで献身的でいればいいのか、準備と機会が見合うのいつなのか」

 リラードはそう言って肩を落としが、その一方でチームの現状を受け入れ、チームメイトたちの姿勢を称えている。

「今シーズンは多くの怪我人を出しながらも、戦い抜いた。いくつもの逆境を経験したが、真のチームのようにともに過ごしたんだ。俺たちは戦いにいった。だから、言い訳をすることはないんだ」

 毎年、プレーオフ進出を果たしているものの、リラードが目指す頂点にはまだまだ距離がある。自身は名実ともにリーグトップ選手として確固たる地位を築いているものの、度々チームの現在地を突きつけられることには精神的なダメージやフラストレーションが溜まっているのだろう。

 リラードは数日前、今は亡きロサンゼルス出身のラッパー、ニプシー・ハッスルの“Dedication”の歌詞を引用し、自身のSNSに「いつまで献身的でいればいいのか、準備と機会が見合うのいつなのか」と投稿。これがチームへ対する不満の表れであることは想像に難くなく、それとほぼタイミングを同じくして、ブレイザーズはヘッドコーチのテリー・ストッツの解任を発表している。


 オンコートにおけるリラードとの相性が未だに疑問視されているCJ・マッカラム、最後までコンディションが向上しなかったユスフ・ヌルキッチ、頼りないベンチメンバー……。本気で優勝を目指すのであれば、ブレイザーズのフロント陣の課題は山積みだ。また、大将の不満が露わになったことで、ニューヨーク・ニックスやマイアミ・ヒートはリラード獲得の可能性を探っている。

 それでも、リラードはポートランドを誰よりも愛している。球団は来シーズン、孤軍奮闘を続けるエースに対して、アップグレードされたロスターを用意することができるのだろうか。

ブレイザーズは2季連続でPO1回戦敗退に終わった[写真]=Getty Images


 文=Meiji

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