2021.06.18

フリースローで不名誉な記録を樹立してしまったベン・シモンズ「なんとか決めないと」

壊滅的なフリースロー成功率に苦しむシモンズ[写真]=Getty Images
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 フィラデルフィア・セブンティシクサーズとアトランタ・ホークスによるイースタン・カンファレンス・セミファイナルは、第5戦を終えてホークスが3勝2敗とし、シリーズ突破に王手をかけた。

 イースト首位でプレーオフに臨んだシクサーズは、第4戦で最大18点、第5戦では最大26点ものリードを追いつかれてしまい、屈辱的とも言える2連敗で窮地に追い込まれた。

 そうした中、シクサーズが誇るオールスターガード、ベン・シモンズがNBA新記録を打ち立てた。といっても、これは快挙と呼べるものではなく、不名誉な記録である。

 シモンズは第5戦で4リバウンド9アシストを残すも、ホークスによる‟ハック・ア・シモンズ”作戦から脱却できず、フリースローわずか28.6パーセント(4/14)の計8得点と沈黙。

 これにより、今年のプレーオフ10試合を終えてフリースロー67本を放ちながら22本しか決められず、成功率わずか32.8パーセント。これは単年のプレーオフで10試合以上に出場した選手たちの中で、シャキール・オニール(元ロサンゼルス・レイカーズほか)が2004年に残した36.3パーセントを塗り替える歴代ワースト記録となってしまった。

  

「当然、僕はなんとかフリースローを決めないといけない。ステップアップして実行していかなければ」とシモンズは言うが、シクサーズは2勝3敗で王手をかけられているだけに、19日の第6戦に向けて「ベンが決めれば、我々は彼をコートに残す。そうでなければ、残すことはできない」とドック・リバースHC(ヘッドコーチ)が語るのも無理はない。

 レギュラーシーズンでもキャリア平均59.7パーセントと、フリースローを苦手としているシモンズは、今季のオールスター後の後半戦で53.3パーセントまで低下。「どうしてそうなってしまったのか、全く分からない。僕の責任」と語っているように、出口が見えない状況に陥っているのかもしれない。

 今年のプレーオフ期間にシモンズのフリースローが180度変わって高確率で決まるとは想像しがたいものの、追いつめられて迎える第6戦でこの男がどこまで決めることができるか。シリーズの行方にも影響を及ぼすことになるだろう。

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