NBAは現在、プレーオフのカンファレンス・ファイナルが繰り広げられている。イースタン・カンファレンスではミルウォーキー・バックスとアトランタ・ホークス、ウェスタン・カンファレンスではフェニックス・サンズとロサンゼルス・クリッパーズと、計4チームがNBAファイナル進出をかけて戦っている。
その一方、東京オリンピック開幕まで1か月を切っており、大会4連覇を狙うアメリカ代表は、7月25日に大会初戦を迎える。現在もプレーオフを戦うバックスのクリス・ミドルトンとドリュー・ホリデー、サンズのデビン・ブッカーの3選手はアメリカ代表としてプレーすることをコミットしており、今夏はハードな日程をこなすこととなる。
ミドルトンは2019年のFIBAワールドカップに続いて2度目の国際大会。この時、アメリカ代表は歴代ワーストとなる大会7位に終わっており、初のオリンピック出場となるのだが、プレーオフ中であろうと気が散ってしまうほどのものではなかったと『AP』が報じている。
「僕らは今、チャンピオンシップを勝ち取るための渦中にいる。(オリンピック出場は)シーズンとは異なるものであり、そのことを考えることはちょっとばかりタフではあった。だけど、僕にとっては出場をコミットすることは簡単な決断だった」。
ミドルトンのチームメート、ホリデーは初の国際大会となるのだが、妻ローレン・ホリデーは08、12年にアメリカ代表の女子サッカーチームの一員として金メダルを2度獲得しており、家族に3個目の金メダルをもたらすべく、「実際にプレーしたら最高の経験になるだろうなと思っていたんだ」とオリンピック参戦の理由を明かす。
アメリカ代表チームは7月7日(現地時間6日、日付は以下同)からラスベガスでトレーニングキャンプを開始し、エキシビジョンゲームを数試合こなし、22日前後に開催地となる東京へ到着予定。
だがバックスはカンファレンス・ファイナルが第7戦までもつれれば7月6日、NBAファイナルまで勝ち進めば、最長で23日まで戦うこととなる。
それでも、ホリデーは「自分がフォーカスしていることを変える必要はないと思っている。自分の国を代表してプレーできるのは光栄さ。特に今回のような機会を手にできたことはすばらしいことなんだ」と話しており、プレーオフ終了直後にアメリカ代表チームに合流することを辛いとは思っていない。
ミドルトン、ホリデー、ブッカーには、優勝に向けて戦い続けてほしいと思う反面、くれぐれも出場を辞退せざるをえなくなるようなケガだけは避けてほしいと願うばかりだ。