2021.06.30

ピッペンとデュラントの間で口論が勃発…その辛らつで嫌味な内容とは?

ピッペン(左)がデュラントを痛烈に批判した[写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 ブルックリン・ネッツは、その圧倒的な戦力から今シーズンの優勝最有力候補と位置づけられていた。しかし、ケガ人続出という不慮のハプニングに悩まされ、ネッツはイースタン・カンファレンスのセミファイナルでミルウォーキー・バックスに惜敗。チャンピオンリングの獲得は、来シーズンの絶対目標へと繰り越しされた。
 
 ただ、同ラウンドで印象的だったのは、勝利したバックスよりもケビン・デュラントの存在感だったように思える。このシリーズ、デュラントは1試合平均35点オーバーという驚異的なスコアリング性能でチームのオフェンスをけん引。文字通り、1人だけ“異次元”のプレーヤーだったネッツの背番号7には、敗退してもなお賞賛の声が相次いだ。

 しかし、シカゴ・ブルズの黄金期を支えたスコッティ・ピッペンは、世間に同調しない構を見せた。そして、現役最強とされるキングことレブロン・ジェームズと比較して、デュラントを以下のように評している。

「KDはレブロンより得点能力に優れている。おそらく、いつでも得点ができたのだろう。ただ、彼はレブロンを超越する存在か? そうじゃないよな。彼は自分のチームを生かすかわりに、ミルウォーキー・バックスを倒そうとした。俺が言っている意味がわかるか? レブロン・ジェームズなら、彼らを倒す方法を見つけて、疲弊もしていなかっただろうし、もしかするとラストショットも打たなかったかもしれない」

ピッペンは「デュラントはレブロンを超越する存在ではない」と批判[写真]=Getty Images


「でも、レブロンはKDでもなければ、KDもレブロンではない。KDはシューターであり、スコアラーだ。しかし、KDにはレブロンにあるものが欠けている」

 ネッツで一番の功労者に、厳しい意見を述べたピッペン。しかし、デュラントへの批判はまだまだ止まらない。

「2度のファイナルMVPって(笑)。ステフ・カリーがチームを率いていた時は良かったのだろう。だが、いざ自分がチームを率いる立場になったら、導き、そして勝利する術を知らなければいけない。KDはオフェンスが素晴らしいあまり、それが彼の最大の敵となってしまった。なぜなら、チームバスケットのやり方を理解していなかったからね。彼はパンチで勝負しようとし続けたんだ。しかし、ヤニス(・アデトクンボ)、(クリス・)ミドルトン、あと、名前を忘れたけどあの小さなガードを擁するバックスは、彼を返り討ちにした」

デュラントはヤニス(左)、ミドルトン(右)の前に敗れた[写真]=Getty Images

ピッペンの批判に対し、デュラントはツイッターで口撃

 ここまで言われたら、デュラントも黙っているはずがない。11度のオールスター出場選手は、自身にとってコートの次の“主戦場”とも言えるツイッターで、以下のような反論している。

「偉大なスコッティ・ピッペンさんは、彼のコーチがより優れたシューターのためにプレーを作ったと感じて、最後のショットの場面で試合に出ることを拒んでいなかったか?」

「あの男は夏を満喫したいがために、シーズン中もリハビリすることを選んでいたな(苦笑)。おい、スコッティ・ピッペン。チームメイトはフィル(・ジャクソン)についていったのであって、お前についていったわけじゃないからな」

 ラッパー顔負けのビーフ(口喧嘩)を繰り広げたピッペンとデュラント。この罵り合いはまだまだ続くのか。同じ時代に2人が現役だったらコートで決着がつけられるのに、と思うばかりだ。

 文=Meiji

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