7月11日(現地時間10日、日付は以下同)。アメリカ代表がエキシビジョンゲーム初戦としてナイジェリア代表戦に臨むも、前半残り約5分に手にした10点リードを守り切れず、87-90で黒星発進となった。
「ナイジェリアのチームは非常にフィジカルなプレーをしてきたと思う。その点ですごくいい仕事をしていたし、スリーをたくさん決めてきた。彼らを褒めるべきだ」。
アメリカ代表のグレッグ・ポポヴィッチHC(ヘッドコーチ/サンアントニオ・スパーズHC)が試合後にそう振り返ったように、ナイジェリア代表はアメリカ代表を相手にしても堂々と渡り合い、高い身体能力と恵まれたサイズを駆使したディフェンスを見せ、ペイントエリアで脅威となった。
ナイジェリア代表はチーム全体で3ポイント47.6パーセント(20/42)をマークし、21アシストでアメリカのディフェンスを突破。ゲイブ・ヴィンセント(マイアミ・ヒート)が3ポイント成功6本を含む21得点、イスラエルでプレーするケイレブ・アガダが17得点をマーク。
一方、アメリカ代表ではケビン・デュラント(ブルックリン・ネッツ)が17得点、ジェイソン・テイタム(ボストン・セルティックス)が15得点、デイミアン・リラード(ポートランド・トレイルブレイザーズ)が14得点、バム・アデバヨ(ヒート)が11得点を残すも、ナイジェリアのタフなディフェンスの前にペイントエリアで点を積み重ねることができず。
この試合を迎える前の時点で、アメリカ代表は1992年にプロ選手の参戦が容認されて以降、エキシビジョンゲームで54勝2敗。ナイジェリア代表には9年前のロンドン・オリンピックでは83点、5年前のエキシビジョンゲームでも43点という大差で勝利しており、デュラントにとってはアメリカ代表として出場した試合における連勝記録が39でストップ。
両チームの明暗を分けた要因の1つは、チームとしての練習期間だろう。7日からラスベガスへ集結し、トレーニングキャンプを4日間こなしたアメリカ代表に対し、ナイジェリア代表は6月21日にチームを集め、28日からチーム全員が集結してケミストリーを構築してきたからである。
「僕らは一緒になってプレーしたことがない。今でもどうやってプレーするか模索している最中なんだ。それに(試合まで)3、4週間もない。この敗戦を機に、フィルムをチェックして多くを学び、一丸となってやっていく」とテイタムは前を向いた。
今後、アメリカ代表は13日にオーストラリア代表、翌14日にアルゼンチン代表とのエキシビジョンゲームが組まれている。この敗戦を起爆剤とし、調子を上げていくことができるか注目していきたい。