2021.07.12

ダラス郡が7月6日を「ルカ・ドンチッチの日」に制定

驚異的なパフォーマンスでマブスをけん引するドンチッチ[写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 ルカ・ドンチッチ(ダラス・マーベリックス)は、センセーショナルな1年を送った。背番号77は、お世辞にも潤沢な戦力を確保するに至っていないマーベリックスをけん引し、今シーズンのウェスタン・カンファレンスを5位でフィニッシュ。また、プレーオフでは優勝候補の一角だったロサンゼルス・クリッパーズ相手に第7戦までもつれ込む激闘を演じ、1試合平均35.7得点7.9リバウンド10.3アシストという驚異的なスタッツを残した。

 さらに、ドンチッチは休む間もなく、母国スロベニアの代表チームへと合流。そして、欧州の強豪リトアニアを見事撃破し、東京オリンピックの出場権を手にしてみせた。

 ダラス郡は、地域に多大な貢献をもたらし続けるマブスのスターに惜しみない賛辞を送り、7月6日を「ルカ・ドンチッチの日」に制定することを発表した。

 ダラス郡裁判官のクレイ・ジェンキンスは、コート内外でのドンチッチの功績を読み上げると同時に、スポーツを介してコミュニティを支援するドンチッチに感謝の意を表している。

「さて、ダラス郡裁判所は、バスケットボール親善大使であるルカ・ドンチッチを祝福し、賞賛することをここに決議いたします。我々は、彼が素晴らしいダラスの人々の代表として活躍することに誇りに思っております。本日、彼の功績を讃えるとともに、今後のさらなる活躍を期待しております」

「ドンチッチはコミュニティで重要な役割を担っています。冬の嵐で郡が壊滅した今年2月、彼はオーナーのマーク・キューバンやチームメイトとともに、125万ドル(約1億3800万円)を寄付してくれました。また、彼はCOVID−19の最前線で働く医療従事者の保育支援のために、マブスと50万ドル(約5500万円)を寄付してくれたほか、今年3月にも最前線の医療従事者にジョーダンの靴を寄付してくれました」

 マーベリックスのCEOを務めるシント・マーシャルもWeb会議サービス「Zoom」を経由して発表の場に参加。球団を代表してドンチッチの功績を讃え、この功績を認めてくれた郡のリーダーたちに感謝を述べている。

「ダラス・マーベリックスを代表して、彼と彼の活動を評価してくれたことに感謝申し上げます。また、彼がダラスにいてくれること、そして世界中でダラスを代表してくれることを光栄に思います」

 ドンチッチの日の制定を受けて、本人も「ダラス郡、そしてMFFL(Mavs Fan For Life)の皆さん、このような栄誉をありがとうございます」とTwitterに投稿。

 ここで、なぜドンチッチの背番号にちなみ、7月7日にしなかったのかという疑問が湧く方もいるかもしれないが、遡ること2016年同日、ダラスでは黒人射殺の抗議集会において、警察官5名が射殺されるという悲惨な事件があった。マーベリックスの公式HPでは、この悲劇を忘れないために、郡が同日での制定を避けて決定を下した旨を伝えている。

 現在、オリンピックに向けて、福井県でトレーニングキャンプに臨んでいるドンチッチ。ご存知のとおり、ドンチッチ擁するスロベニア代表は、7月29日(木)のオリンピック男子バスケットボールの予選リーグで日本代表と対戦する。名実ともにNBAを象徴する選手に成長したドンチッチのスーパープレーに刮目しつつ、日本代表との好ゲームにも期待がかかる。

 文=Meiji

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