2021.08.09

アメリカ代表の指揮官を務めたポポビッチHC「とても満足している」

アメリカ代表のメンバーとポポビッチHC(中央)[写真]=Getty Images
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ポポビッチHCが決勝戦と五輪を振り返る

「まずは最大級の敬意をフランス代表に表したい。コーチである(ヴィンセント)コレットと彼のコーチングスタッフは素晴らしい働きをした。彼らは正しくプレーし、アグレッシブに戦っていた。だからこそ心躍る試合内容で、この勝利に今はとても満足している。目を見張るようなチームだった。本当に称賛に値する」

 東京オリンピック バスケットボール男子のフランス代表との決勝後、そう語ったのはアメリカ代表の指揮官、グレッグ・ポポビッチHC(ヘッドコーチ)である。この試合ではルディ・ゴベア(ユタ・ジャズ)を筆頭に、フランスのビッグマンに弱点であるインサイドをアタックされるなど苦しい場面もあった。だがディフェンスから試合の主導権を握り、最終的に87-82で勝利。見事に五輪4連覇を達成し、ポポビッチHCも指揮官としては自身初となる国際大会優勝を果たした。

 2019年の『FIBA ワールドカップ』でアメリカ代表のヘッドコーチに就任したポポビッチHCだが、同大会での最終成績は7位。また今回のオリンピックにおいても、大会前のエキシビションゲームで2連敗、予選ラウンドでもフランスに敗北。しかし五輪4連覇が不安視されながらもそこから立て直していき、決勝トーナメントではアメリカ本来の強さをみせてくれた。ポポビッチHCは大会を戦い終えて、以下のようなコメントも残している。

「国を背負って戦い、最後は結果につながったこと、非常に嬉しく思うと同時に光栄に思う。極めて短い期間で、我々はただ前進し続けた。さまざまな出来事を経験したが、それでも最終的にはこの最高の瞬間にたどり着けた。無事に終わることができてよかったと思う」

 激戦をくぐり抜け、大会で結果を残したアスリートだけにメダルというのは授与されるが、選手たちが受け取れてもコーチングスタッフが受け取ることはない。だが代表選手としてプレーしたケビン・デュラント(ブルックリン・ネッツ)とザック・ラビーン(シカゴ・ブルズ)は、アメリカを指揮したポポビッチHCに自身の金メダルをかけ、ともに優勝の喜びを共有した。きっとポポビッチHCにとっても忘れられない素晴らしい時間を過ごせたことだろう。

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