2021.08.27

今夏スパーズからネッツへ移籍したミルズ「新たな章へとページをめくる機会になった」

東京五輪で激突したデュラント(右)が所属するネッツに加入したミルズ(左)[写真]=Getty Images
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 今夏のフリーエージェント(FA)戦線で、オーストラリア代表でエースを務めるパティ・ミルズは制限なしFAとなり、昨季まで10シーズン所属したサンアントニオ・スパーズを退団した。

 2011-12シーズンからスパーズへ加入したミルズは、13、14年と2年連続でNBAファイナルへ進出し、14年のファイナルでは平均10.2得点1.6アシストにフィールドゴール成功率54.3パーセント、3ポイント成功率56.5パーセントと高確率で沈めて優勝に貢献。

 その後もティム・ダンカン、マヌ・ジノビリ(共に元スパーズ)、トニー・パーカー(元スパーズほか)、カワイ・レナード(現ロサンゼルス・クリッパーズ)、ダニー・グリーン(現フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)らと共にプレーし、近年はチームの模範となり、リーダーを務めるなどグレッグ・ポポヴィッチHC(ヘッドコーチ)からも厚い信頼を得ていた。

 だがスパーズは今夏、FAのデマー・デローザンをサイン&トレードでシカゴ・ブルズへ放出し、同じくFAだったルディ・ゲイもユタ・ジャズと契約。ミルズは新天地としてブルックリン・ネッツへ加入したことで、ベテラン陣が一斉に移籍することに。

 ミルズは8月27日(現地時間26日)に行なわれたメディア向けの会見で「僕にとっては新たな章へとページをめくる機会になったと見ている」と明かしていた。

 ネッツにはケビン・デュラントジェームズ・ハーデンカイリー・アービングというビッグ3がおり、ブレイク・グリフィンやブルース・ブラウン、ジェームズ・ジョンソンといった選手たちがその周囲を固める布陣で、優勝候補の一角と評される強豪チーム。

 特にデュラントがオクラホマシティ・サンダーやゴールデンステイト・ウォリアーズ在籍時にプレーオフで何度も激突しており、今夏の東京オリンピックではアメリカ代表のエースとオーストラリア代表のエースとしてコートでやり合ってきた。

「ケビンとは話したよ。彼との会話は理論的なもので、偽りのないものだったよ。彼が純粋にバスケットボールを愛する選手だと理解することができたんだ」とミルズはデュラントから勧誘されたと口にしていた。

マークマンがいようとお構いなしに沈めるシュート力がミルズの持ち味[写真]=Getty Images

 ネッツではハーデンとカイリーが先発バックコートに入り、ブラウン、デュラント、グリフィンがフロントコートのスターターを務めることが濃厚なため、ミルズはベンチスタートで得点力を持ち込むことが期待されている。

 プレーオフで90試合に出場し、優勝経験もある33歳の小兵は、得点力だけでなくリーダーシップを発揮することもできるだけに、ネッツが覇権争いへ参戦するうえで貴重な存在となることだろう。

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