9月22日（現地時間21日、日付は以下同）。フィラデルフィア・セブンティシクサーズのオールスターガード、ベン・シモンズが29日から始まるトレーニングキャンプには参加せず、このチームでプレーすることはもうないと『ESPN』が報じた。

　シモンズの事実上のトレード要求が報じられてから約3週間が経過したものの、211センチの超大型ポイントガードの去就は決まっておらず、欠場を続けるのであればシクサーズは戦力ダウンとなる。

　そんななか、23日にシクサーズのドック・リバースHC（ヘッドコーチ）が『ESPN』の「First Take」へ出演。シモンズについて「我々はその考えを変えてくれることを望んでいる。それも私たちの仕事のうちなんだ」と口にし、こうも話していた。

「スポーツですばらしいこと、それはフェアだということ。何度も失敗しようと、挽回してまたトライできるんだ。私がこの夏にどれだけ話してきたかを知ったら驚くかもね。（NBAでは30チームのうち）29チームが負けてしまうんだ。どれほど似たようなケースを乗り越えなければいけないことか。負けるのは辛いこと。そのことをどうやって自分のものにしていくか、どう向き合っていくかなんだ。そして我々はそのことに向き合っていく」。

　アトランタ・ホークスとのカンファレンス・セミファイナル第7戦に敗退後、リバースHCは「ベン・シモンズがポイントガードを務めてタイトルを勝ち取れるか分からない」と話していたという報道もあったが、この件についてリバースHCは否定。

「それは私が言ったことではない。…これはこの仕事がどれだけ大変なのかを表した物語のようなもの。私は誰かに聞かれれば答える。でもどう答えたかなんて分からないものさ。でも私が話していたことはその質問の答えではなかったということ」。

　リバースHCはシモンズがシクサーズでプレーしないことを受けて「そのことについては聞いている。でも我々は諦めたりはしない。私は彼のプレーが大好きなんだ。彼がこのチームのためにものすごく多くのことをこなしてくれていることも分かっている。彼を呼び戻すために、我々はこのことを乗り越えていかなければならない」と話しており、チームに残ってほしいと望んでいる。

　はたして、昨季イースタン・カンファレンス1位の戦績を残したシクサーズと、超大型ポイントガードはどこへ向かうのか。今後の展開が気になるところだ。