9月29日（現地時間28日、日付は以下同）のメディアデイで、ロサンゼルス・レイカーズのレブロン・ジェームズは新加入のラッセル・ウェストブルックについてこう話していた。

「俺たちは本来のラスを求めている。誰かのために変わってくれなんて思っちゃいない。だからこそ、俺たちは彼を獲得したんだ。そして俺たちの仕事はラスをこのチームのシステムの中で快適にプレーするのを助けること。これまで通り、ダイナミックにやってほしいね」。

　一昨季の覇者レイカーズはレブロンとウェストブルック、さらにはラジョン・ロンドという現役最高級のプレーメーカーを3人も擁し、今夏の大型補強で一躍スーパーチームに躍り出た。

　なかでもウェストブルックは32歳ながら依然として驚異的な身体能力を誇っており、持ち前の突破力で相手ディフェンダーを置き去りにしてリング下を強襲。豪快きわまりないダンクやレイアップ、あるいはチームメートたちのイージーショットを演出することができる。

　レイカーズは翌30日に公式としては初のチーム練習を行い、ウェストブルックはADことアンソニー・デイビスを最大限に生かしていくことを明言した。

「彼は唯一無二の存在。彼のサイズ（208センチ114キロ）で、同じようにすべてをこなせるヤツなんていない。俺の仕事は日々、すべての練習、どのゲームでも彼をプッシュしていくこと。そうすれば彼は毎晩トップパフォーマンスを残せるだろう」。

　今シーズンでキャリア10シーズン目を迎えるデイビスは、キャリア平均23.9得点10.2リバウンド2.3アシスト1.4スティール2.3ブロックを誇るリーグ最高級のビッグマン。

　ポストプレーやリムプロテクトといったビッグマンならではの役割だけでなく、スムーズなボールハンドリングからドライブとフィニッシュ、鮮やかなスピンムーブからダンク、プルアップジャンパーも沈めることができ、3ポイントも難なく決めることができる。

　ディフェンスではペリメーターまで引っ張り出されてもガードでき、相手選手の3ポイントに対してクローズアウトしてブロックショットで仕留めることも可能な多彩さを持つ。

「彼はもう長い間このリーグにいるから、ゲームをどうプレーすべきか熟知している。何を引き上げることが必要なのかも知っているし、彼が今ギアを上げたいことも分かっている」とウェストブルック。

　ベテラン軍団に囲まれたデイビスは「僕の背中を押してくれるチームメートたちは好きだよ。激励という言葉があるけど、僕には必要ない。僕はプッシュされたいんだ。僕がヘマをした時に言ってくれる仲間が欲しい。僕とラスは最初の練習で自分たちが一緒にプレーしたらコートの両エンドでどんなことができるかについて話し合ったんだ。彼のようなチームメートが欲しかったんだ」と話していた。

　超豪華タレント軍団となったレイカーズには、レブロンという絶対的なリーダーが君臨しているため、ウェストブルックとデイビスには試合序盤から相手チームを圧倒するプレーを攻防両面で期待したいところだ。