インハイ出場
開志国際キャプテンの
『俺のバッシュ』

「この状況にがっかりしている。これはもう失礼にもほどがある。俺たちはそれぞれの生活のためにここへ集まっているんだからな」。
フィラデルフィア・セブンティシクサーズの大黒柱ジョエル・エンビードは、10月1日(現地時間9月30日、日付は以下同)に『The Athletic』が報じた記事を受けてメディアへ向けてそう言い放った。
怒りの矛先はもちろん、オールスターガードのベン・シモンズだ。シクサーズへ決別宣言をしてからというもの、チームメートたちの説得にも応じず、トレーニングキャンプにも参加していないシモンズは、同メディアの記事でエンビードとの関係も「自然に消滅する」と感じていると報じられたからである。
2017-18シーズンから昨季まで、シクサーズはエンビードとシモンズを主軸とした布陣で戦い、18年から4年連続でプレーオフに進出。だがカンファレンス・セミファイナルの壁を突破できず、昨季はアトランタ・ホークスの前に3勝4敗で姿を消すことに。
その中で、エンビードはシクサーズがシモンズの求めることに応えてロースターを構築してきたと語っている。
「このチームはシューターやストレッチ5をもとに構築されてきた気がしている。そこには常に(シモンズ)いたんだ。で、このチームには今もそいつがいる。…そう、このチームはいつだって彼が必要とすることを集めて作り上げてきたんだ」。
19年のプレーオフ。シクサーズはトロント・ラプターズ相手にカンファレンス・セミファイナル第7戦までもつれたものの、最後はカワイ・レナード(現ロサンゼルス・クリッパーズ)に劇的ブザービーターを決められて惜敗。
その後ジミー・バトラーをマイアミ・ヒートへトレードし、ストレッチ5としてプレー可能なアル・ホーフォード(現ボストン・セルティックス)を加えた。
「あれには驚いた。俺たちがジミーを手放したのは今でも失敗だったと思っている。それは(シモンズが)もっとボールを持ちたかったからなんだ。それで彼らはそう決断した。あれには本当に驚いた」。
このままトレードが成立しなければ、シモンズはこのままシーズン全休となる可能性もあるのだが、エンビードは決して見限ったわけではない。
「俺たちは彼が入ることによってもっといいチームになる。それは間違いない。俺たちは今でも、彼が考えを変えてくれることを望んでいる。でもそのことでここにいるチームの皆が心配してしまっていることを恨んでいる」。
シモンズが戻ってこようと離脱を続けようと、シクサーズの今シーズンはすでに幕を開けており、5日からプレシーズンゲーム4試合がスタートし、21日にニューオーリンズ・ペリカンズとのレギュラーシーズン開幕戦に臨むこととなる。
はたして、このままシモンズは平行線をたどるのか、あるいはチームに合流するのか。それともトレード先が見つかるのか。今後の展開が気になるところだ。