2022.02.25

ブルズデビュー戦を勝利で飾ったトンプソン「俺はロッドマンの映像をずっと観てきた」

ホークス戦でブルズデビューしたトンプソン[写真]=Getty Images
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 2月25日(現地時間24日、日付は以下同)に行なわれたアトランタ・ホークス戦。シカゴ・ブルズは112-108で競り勝ち、6連勝を飾った。

 この試合ではデマー・デローザンがゲームハイの37得点に6リバウンド3アシスト、ザック・ラビーンが20得点5リバウンド3アシスト、ニコラ・ブーチェビッチが12得点10リバウンド2スティール2ブロック、アヨ・ドスンムが12得点6リバウンド3アシスト3ブロックをマーク。

 そして新加入のトリスタン・トンプソンが13分14秒のプレータイムで11得点6リバウンド1アシスト1スティールでブルズデビュー戦を白星で飾った。

 デローザンの12年に次いで、ブーチェビッチと並ぶチーム2位タイの10年というNBAキャリアを持つトンプソンは、206センチ115キロとフィジカルコンタクトにめっぽう強いビッグマンで、これまでのキャリアで計83試合という豊富なプレーオフ経験を持つ。

 特にクリーブランド・キャバリアーズ在籍時には2015年から18年にかけて4年連続でNBAファイナルを経験し、16年に球団史上初優勝にも貢献。ブルズに頼もしいベテランが加わることとなった。

 そのトンプソンは試合後に「(俺は)デニス・ロッドマン(元デトロイト・ピストンズほか)に心酔していた。“The Worm”(ロッドマンの愛称)に心酔していたんだ」と口にし、こう語っていた。

「彼は俺がこのリーグで初めて信じた選手で、NBAの歴史上でこの役割をこなしてスターになった男だった。俺は『お前の役割でスターになるんだ』という言葉を覚えている。クリーブランドでチャンピオンシップを争っている時にね。彼(ロッドマン)は自らの役割をこなしてスターになった定義そのものだったのさ。それこそ俺が自分のゲームを具現化したかったものだったんだ」。

 公称201センチ95キロのロッドマンは、常にジムで身体をいじめ抜き、しなやかな筋肉をキープしてキャリア14シーズンを戦い抜いたレジェンド。

 通算平均7.3得点ながら、リバウンドを芸術の域へと昇華させ、ディフェンスやダーティワーク、ブルーカラーと称される裏方的な仕事をこなし、計5度のNBAチャンピオンに輝いた。

 ブルズではマイケル・ジョーダン、スコッティ・ピペン(ともに元ブルズほか)と共に96年から98年にかけて1990年代2度目の3連覇へ絶大な貢献をし、91-92から97-98にかけて7シーズン連続でリバウンド王になるなど、キャリア平均13.1リバウンドを残して11年にバスケットボール殿堂入り、昨年には75周年記念チームにも選ばれた。

「俺はプレーオフの試合へ臨む前に、彼の映像を5分間ずっと観てきた。彼の活発な動きやボールセーブ、情け容赦のなさといった部分をね。そういう情火を自分の内側に秘めてやってきた」とトンプソン。

 トンプソンは持ち前のパワーと粘り強さを駆使してペイントエリアを主戦場とするビッグマンであり、ロッドマンとはプレースタイルこそ異なるものの、球際の強さはロッドマンの影響から生まれたのかもしれない。

 一昨季までキャブズで9シーズンをプレーしてきた30歳のビッグマンは、ここ2シーズンでボストン・セルティックス、サクラメント・キングス、インディアナ・ペイサーズ、ブルズと4チームを渡り歩いてきた。

 自身を必要としている球団へ加入し、自身6度目のプレーオフ出場を目指すトンプソンがベンチに控えていることは、ブルズの選手たちにとって心強いに違いない。

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