2022.03.24

東西上位3チームに16戦全敗のブルズ…デローザンは「タレントの問題ではなく遂行力」

上位チームに黒星を重ねるブルズのデローザン[写真]=Getty Images
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 3月23日(現地時間22日、日付は以下同)。シカゴ・ブルズはアウェイでミルウォーキー・バックスに98-126と大敗を喫してしまい、直近5試合で4敗となった。

 この試合を終えた時点で、ブルズはイースタン・カンファレンス5位の42勝30敗。5シーズンぶりのポストシーズン進出は濃厚なのだが、プレーオフを迎えるにあたって嫌なデータがあるのは気になるところ。

「ここまでくると、もう水に洗い流すことなんてできない。何度も起きているんだ。僕らはこの敗戦から学ばなきゃいけない」。

 試合後にそう語ったのは、アレックス・カルーソ。2020年にロサンゼルス・レイカーズでNBAチャンピオンとなったハードワーカーは、ブルズが上位チームに勝てていないことに対して悔しがっていた。

 というのも、今季のブルズは23日終了時点でイースト首位のマイアミ・ヒート(47勝25敗)、2位のバックス(45勝27敗)、3位のフィラデルフィア・セブンティシクサーズ(44勝27敗)に対して0勝10敗。ウェスタン・カンファレンス首位のフェニックス・サンズ(58勝14敗)、2位のメンフィス・グリズリーズ(49勝23敗)、3位のゴールデンステイト・ウォリアーズ(47勝25敗)にも6戦全敗を喫しており、東西のカンファレンストップ3チームとの戦績で16戦全敗だからだ。

 20年にイーストを制したヒート、昨季覇者のバックスはプレーオフ経験が豊富な選手が多く、シクサーズにはジョエル・エンビードジェームズ・ハーデンというリーグ最高級のデュオがおり、優勝候補にも挙がる強豪チーム。

 一方のブルズは、カルーソに加えて途中加入のトリスタン・トンプソンが16年にクリーブランド・キャバリアーズで優勝、デマー・デローザンが同年にトロント・ラプターズでカンファレンス・ファイナルを経験しているものの、新加入選手が多く、ザック・ラビーンコービー・ホワイトなどプレーオフ経験がない主力がおり、経験不足と見ることもできる。

「プレーオフが始まれば、今よりもっとタフになることを理解しないといけない。このチームは今、長い戦いのなかで負うケガや傷の数々を経験しているところなんだ。そういったことを身につけようとしているようなものさ。僕らはそこから(プレーオフへ向けて)作られていくことになる」とデローザンは語る。

 優勝候補と評される上位チームとの対戦は、4月3日のヒート戦と、6日のバックス戦。ブルズとしてはここで1勝しておきたいというのが正直なところだろう。

 そこでカルーソとデローザンが口にしたポイントは遂行力。「このチームには十分なタレントがそろっている。だから(勝てないのは)タレントが原因じゃない。遂行力にある。中学や高校、大学、プロといったどんなレベルであろうと、勝利するバスケットボールというのは変わらない。どんなレベルでプレーしていようと関係ないんだ」とカルーソが語れば、デローザンはこう話す。

「特にトップチームと対戦する時というのは、遂行力が大事になってくる。相手はコートの両エンドで(チームとしての戦術を)遂行していくことの重要性を理解している。彼らはコートに出れば毎回、自分たちに課せられた仕事を把握しているんだ。(コートに立っている)5人の選手たちが、常につながれている」。

 ブルズはロンゾ・ボールが復帰すれば、念願のベストメンバーを形成できる。プレーオフまでの約3週間で、どこまでチームとしてまとまって、遂行力を高めていくことができるかに注目だ。

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