2022.04.04

ラスベガスに2万席、1200億円規模の新アリーナ建設へ…NBA球団招致に前進か

ラスベガスの中心地にに2万席のアリーナを建設へ[写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 新球団の設立は近年、NBAの未来予想図で最も議論の的になっているトピックのひとつだ。試合数の増加、放映権の分配、リーグフォーマットの改訂など決して低くはない参入ハードルが存在するため、計画がスピード感を持って進行するまでには至っていないものの、報道ではリーグも将来的な構想のひとつとして可能性を模索しているという。

 しかし、試合をプレーする場所、すなわちホームスタジアムがなければ都市も球団を招致することができない。だが、ラスベガスは近い将来NBAチームを迎え入れる準備が整うだろう。

 スポーツやライブエンターテインメントの開発および投資事業を行っている「Oak View Group」のCEOであるティモシー・レイウェケは、ラスベガスの中心地に25エーカー(約3万坪)にもおよぶ広大な土地を購入。総額30億ドル(約3700億円)を投じ、2万席を有するアリーナを含めた新たなスポーツ・エンターテイメント地区の開発計画を発表した。

「このアリーナはワールドクラスのものになるでしょう。私たちはこの新アリーナ建設のために10億ドル(約1200億円)の準備をしています。ここは音楽、スポーツ、その他多くの文化活動のためのアリーナとなるでしょう。NBAがラスベガスにやってくるという確証も保証もないですが、もしラスベガスをホームにする球団が誕生するとしたら、我々はNBAに必ず対応し、彼らの基準をすべて満たすことができるでしょう」

「Oak View Group」の新規プロジェクトは来年より着工予定で、同区画にはホテルやカジノ、シアターなども併設される構想のようだ。  

 ラスベガスはスポーツと密接な関係にある。WNBAのラスベガス・エーシズやNHLのベガス・ゴールデンナイはラスベガスを本拠地としており、NBAのサマーリーグも開催されている。これらのスポーツチームはラスベガスで成功を収めており、『Sports Illustrated』によると、MLBのオークランド・アスレチックスもベイエリアの新スタジアム建設計画が頓挫した場合、ラスベガスへの移転が検討しているという。

 NBAのコミッショナーを務めるアダム・シルバーは、これまでリーグ拡張について明言を避けてきた。しかし、同氏は昨年10月、もしNBA球団が増加する場合ラスベガスは有力候補のひとつとなるとコメントしている。

 世界最高のエンタメ都市と世界最高のスポーツエンターテイメント。このコラボレーションの相性が悪いわけがない。果たして、5年後、10年後にラスベガスにNBA球団は誕生するのだろうか。

 文=Meiji

BASKETBALLKING VIDEO