2022.04.19

DPOYの最終候補から落選したアデバヨ「俺たちがもっと多くの試合でテレビ中継されれば…」

DPOYの投票で2シーズン連続4位となったアデバヨ[写真]=Getty Images
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「無礼だ。俺は自分があの3人のうち2人より、何でもできる気がしている。だがあの3人(が所属するチーム)は皆、俺よりも多くテレビ中継されているんだ。俺はそう見ている。彼らはテレビ中継されることで、より人前に出ているってこと。人々は彼らについてもっと話したくなる。誰も俺たちについて話したがらないのさ」。

 そう語ったのは、マイアミ・ヒートのバム・アデバヨ。4月18日(現地時間17日、日付は以下同)に今季の主要アウォードのファイナリスト(最終候補)がNBAから発表され、最優秀守備選手賞(以降、DPOY)にはミケル・ブリッジズ(フェニックス・サンズ)、ルディ・ゴベア(ユタ・ジャズ)、マーカス・スマート(ボストン・セルティックス)が名を連ね、翌19日に37の1位票を含む計257ポイントを獲得したスマートが今季のDPOYに輝いた。

 2位には22の1位票を含む計202ポイントのブリッジズ、3位には12の1位票を含む計136ポイントを集めたゴベアが入った。だがアデバヨはゴベアを上回る13もの1位票を獲得したものの、計128ポイントに終わっていた。

 今季のヒートはイースタン・カンファレンス首位の53勝29敗を残し、アデバヨは56試合の出場で平均32.6分19.1得点10.1リバウンド3.4アシスト1.4スティール0.8ブロックをマーク。

 だが今季開幕前の時点で、予定されていた全米中継の試合数はサンズが34、セルティックスが32、ジャズが26で、ヒートは22に過ぎず、この点で差があったとアデバヨは19日に指摘していた。

「これだから多くの男たちが数多くのアウォードを手にするんだろうね。それが俺の意見だ。彼らはいつもテレビに映り、その才能を見せつけているのさ」。

「テレビ中継される試合数がどうして俺たちは多くないのか、それがフラストレーションになっている。なぜって、もし俺たちがもっと多くの試合でテレビ中継されれば、俺がファイナリストから漏れることはなかったかもしれない」。

 2020年のプレーオフ。ヒートがイーストを勝ち上がってNBAファイナルへ進出した時、アデバヨはオールラウンドなディフェンスで暴れ回り、ロサンゼルス・レイカーズとの頂上決戦でも強烈なインパクトを残してきた。

 エリック・スポールストラHC(ヘッドコーチ)はアデバヨの貢献度をこのように評している。

「我々の試合を1つでも観てほしい。そこでこのチームにはディフェンシブなシステムがあり、それが彼のタフネスと万能性をもとに成り立っていると分かるはずだ。これはただの決まり文句ではなく、彼は本当に1番(ポイントガード)から5番(センター)までガードしてしまう。450選手(30チーム×本契約の15選手)のうち、全てのポジションでボールマンとやり合う選手なんて片手でしか数えられないはずだ。そして彼はその限られたリストの中でも上位にいる。実にユニークな選手なんだ」。

 アデバヨは昨季まで2シーズン連続でオールディフェンシブセカンドチームに選ばれており、DPOYの投票では一昨季が5位、昨季は4位に入っていた。そして今季は自身最多となる13もの1位票を獲得したものの、2シーズン連続で4位となり、ファイナリストからまたもや落選。すでに投票結果は発表されており、これから今季のDPOY受賞者や獲得ポイントを変えることはできないだけに、アデバヨがDPOY獲得あるいはファイナリスト入りするのは早くても来季以降となる。

 はたして、アデバヨは今回味わった悔しい思いをモチベーションとし、どのようにして発散させるのか。それはもちろん、自身初のチャンピオンシップ獲得を目指して戦っているプレーオフという大舞台にほかならない。

 20日に迎えるアトランタ・ホークスとのプレーオフ ファーストラウンド第2戦以降に、アデバヨは容赦なく相手チームへ襲い掛かるに違いない。

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