2022.05.18

ラジョン・ロンドが元パートナーと子どもに銃を向ける…女性は裁判所に緊急保護を要請

元パートナーと子どもへ銃を向けたと報じられたラジョン・ロンド[写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 NBAファンにとっておぞましいニュースが舞い込んできた。現地メディア『TMZ』は、2度のNBAチャンピオンを経験した稀代のコートリーダー、ラジョン・ロンドが元パートナーの女性と同選手の子どもに罵声を浴びせ、拳銃を突きつけたと報道した。

 SOSを求めたのは、ロンドの元パートナーであるアシュリー・バチェラーだった。彼女は先週、ルイビルで緊急保護を申請。彼女が主張する事件の内容は、非常に恐ろしいものだった。

 バチェラーによると、ロンドが5月12日(現地時間11日、日付は以下同)に息子とビデオゲームをしていたところ、彼女が息子に洗濯物の仕分けを手伝ってほしいと頼んだという。すると、ロンドは突如として激昂し、子どもたちの目の前でゲーム機を壁から引き剥がしたうえ、ティーカップや屋外照明、ゴミ箱などあらゆるものを壊す獰猛な行動を続けたとのこと。

 もちろん、バチェラーはその様子を見て、ロンドを宥めようとするも、ロンドは彼女に対して「死にたいのか」と暴力的な発言。そして、ロンドは家を飛び出すと約15分後に裏口から戻ってきて、バチェラーがロンドの姿を確認すると、その手には拳銃が握られていたという。

 ロンドの要求は「俺のクソ息子を連れてこい」というものだった。アシュリーは説得を試みたが、同選手の怒りは収まる様子もなく、最終的には発砲の可能性を危惧して、息子をロンドのもとへ送らざるをえなかった。

 証言によれば、息子を引き摺り出したロンドの手には、まだ銃があったそうだ。そして、ロンドは息子のピエールに「なぜ男の子が父親を恐れるんだ」と説教を始めたが、バチェラーいわく、息子は明らかに動揺と恐怖を隠せない様子だったという。

 ロンドは最終的に娘も外へ呼び出したが、まもなくしてロンドの両親が自宅に到着。彼らの説得も成功したとは言い難いが、ロンドは最終的に現場を後にし、事なきを得たようだ。

 このような事態が起きた背景から、バチェラーは自分と子どもの安全を守るべく、助けを要請。そして、5月13日に発令された緊急保護命令には、バチェラーの主張として以下のことが記されていた。

「私は自分の身の安全および子どもたちの安全を危惧しています。ラジョンは、不安定で常軌を逸した行動をとった過去があります。彼からは暴力的な発言や感情的な行いのほか、金銭的な虐待を受けています。彼は息子に暴力をふるいます」

「ラジョンは、娘にも言葉による暴行を加えています。そして、ラジョンは幾度となく私の命を脅かし、私への発砲や車の銃撃などを示唆してきました」

『TMZ』がロンドの代理人に連絡を取ったところ、未だ返答はないようだが、同メディアの調べではラジョンは逮捕されるまでには至っていないようだ。

 しかしながら、NBAがこうした卑劣な驚異を許すわけがない。ロンドは今シーズンでFAの身となり、来シーズンに向けて契約先を探している状況だが、子どもの前で銃を取り出すような選手に契約を提示する球団は現れないだろう。

 文=Meiji

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