2022.08.07

キャンプの参加者に警鐘を鳴らしたリラード…「『NBAに入れる』と疑わないでいる」

『adidas』とトレーニングキャンプを共催したリラード[写真]=Getty Images
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 オフシーズンにデトロイト・ピストンズからジェレミー・グラント、ゴールデンステイト・ウォリアーズからゲイリー・ペイトン2世を獲得したポートランド・トレイルブレイザーズ。弱点であった守備を改善する補強に成功し、エースであるデイミアン・リラードとの契約延長も果たすなど、来シーズンに向け着実なチーム作りを続けている。

 新シーズンの飛躍に期待がかかる大黒柱は先日、高校生と大学生を対象としたトレーニングキャンプ『Formula Zero』を『adidas』と共催。若いプレーヤーと数日間に渡り時間を過ごしたようだが、リラードは若手選手にある”モノ”が欠けていると記者会見で語った。

「僕が大学にいたときは、『何としてもドラフトで声がかからないといけない』という感じだった。『2巡目に入るかもしれない。呼ばれさえしないかも』と考えていたさ。けれど、バスに乗っている(参加者の)子供たちは、みんなが『NBAに入れる』と疑わないでいる。謙虚さはどこにあるのだろうね」

 続けて、彼は「NBAでプレーできる才能を持っていても、目標に到達できないシステムができあがってしまった」ともコメント。選手がうまくなることや仲間と協力することより、選手の自信に重きが置かれてしまっているからだと説明した。

「当時の僕より才能のある選手、能力を持った選手は大勢いる。けれど、僕より精神的にシャープで、規律正しい選手を今の時代に見つけるのは難しいだろうね」

 リラードは2012年に全体6位という高順位でリーグ入りを果たすわけだが、それだけの実力がありながらも指名漏れを予測していたというのだから、彼の求める”謙虚さ”は並大抵のものではない。果たしてキャンプに参加した若武者たちは、彼のマインドを吸収することができただろうか。

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